新型コロナウイルスのパンデミックが世界に衝撃を与え続け、過去100年間なかった世界情勢の大変動が加速している。共通の試練と複雑な局面を前に、習近平国家主席は集中的に首脳外交を繰り広げている。今年に入り、習主席が出席した重要な多国間活動は6回に及び、電話・書簡・テレビ会議等の形式で行った「クラウド外交」活動は100回近くに上る。新華社が伝えた。
■大国は責任感を一層示すべき
5月6日、第1回中国国際消費財博覧会が海南省海口市で開催され、約70の国と地域の1500社余りが出展した。習主席は書面で祝辞を寄せ、中国国際消費財博覧会の開催について、中国の市場機会の世界各国との共有、世界経済の回復と成長、中国の良質な消費財の世界への供給増加に寄与すると指摘した。
中国国際消費財博覧会、中国輸出入商品交易会、中国国際サービス貿易交易会、中国国際輸入博覧会など経済・貿易分野の大型イベントを相次いで開催し、海南自由貿易港の設置を加速し、中国・中東欧諸国協力など地域協力を深め続け、中国は世界に向けてチャンス共有の扉を一層大きく開け放っている。
習主席は「自らのできる事を尽くして南南協力を繰り広げ、発展途上国を支援する。これは中国の一貫したやり方であり、中国の担う道義的責任でもある」と述べた。「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設を始めとする中国の多くのイニシアティブは、いずれもこうした考えに基づいている。
新型コロナウイルスのパンデミックの衝撃の下、中国は世界中のパートナーと助け合い、共に困難を克服し、「一帯一路」共同建設の継続的前進を推し進め、国際社会に自信と力を与え、世界経済の回復に貴重な原動力をもたらしている。現時点で、中国の国際定期貨物列車「中欧班列」はすでに60都市余りに通じ、欧州の主要都市をカバーし、累計4万便以上が運行した。
■美しいふるさとの建設は人類共通の夢
「グローバル環境ガバナンスのかつてない困難を前に、国際社会はかつてない雄壮な志と行動をもって、果敢に責任を引き受け、一致団結し、人と自然の生命共同体を共同構築する必要がある」。4月22日、習主席は気候変動サミットでグローバル環境ガバナンスの強化に向けて中国の案を示し、生態文明と美しい地球を共に築こうと世界に呼びかけた。
2021年はグローバル環境ガバナンスにとって正念場の年だ。人類が運命を共にするという観点から、習主席は「グリーン協力」を強化し、「グリーン開発」を推進し、「グリーンリカバリー」に助力し、人と自然の調和ある共生の道を共に探るよう各国に繰り返し呼びかけてきた。中露両国首脳は中露原子力協力プロジェクトの着工式に共に立ち会い、世界のグリーン・低炭素モデルへの転換を「原子力で後押し」した。アフリカの気候リモートセンシング衛星、東南アジアの低炭素モデル地区、小さな島国の省エネ照明。中国は老子の「授人以魚不如授人以漁(人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていける)」という理念を堅持し、自らのできる事を尽くして発展途上国の気候変動対策能力の向上を支援している。
■多国間主義の松明で人類前進の道を照らす
6月28日、習主席とプーチン大統領はテレビ会議の形式で会談を行い、共同声明を発表。「中露善隣友好協力条約」の延長を正式決定した。双方は真の多国間主義を支持・実行し、「民主」や「人権」を口実にした他国への内政干渉に反対し、一方的な強制的制裁に反対することを強調した。
真の多国間主義を守り、実行することは、グローバルな試練への対処における唯一の正しい道筋であり、2021年以来の首脳外交の重要な内容でもある。
「世界の問題は複雑に入り組んでおり、多国間主義を守り、実行し、人類運命共同体の構築を後押しすることが問題解決への道筋となる」。2021年の世界経済フォーラム(WEF)「ダボス・アジェンダ」対話で、習主席はポストコロナ時代の人類社会発展の方向性をこう指し示した。
習主席は一国主義や覇権主義という現在の国際的逆流を前に、世界に必要なのは覇道ではなく公道であると指摘。グローバル・ガバナンスの苦境を前に、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」原則を堅持し、真の多国間主義を堅持し、グローバル・ガバナンス体制のより公正で合理的な方向への発展を後押しするよう各国に呼びかけた。
困難や試練を何度も経験する中、人類運命共同体理念の時代的価値が一層明らかとなっている。首脳外交が先導する形で、中国は世界と手を携え、肩を並べ、人類運命共同体の構築という方向に沿って邁進し続け、万物の調和の取れた「ふるさと地球」を共に築いていく。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年7月5日