王毅部長「米大統領『新冷戦を望まぬ』発言を重視、行動に移すことが重要」

人民網日本語版 2021年09月24日16:00

王毅国務委員兼外交部長(外相)は23日、北京で、国連安保理常任理事国外相と国連事務総長の会合にテレビ会議の形式で出席した。新華社が伝えた。

王部長は、「今日の世界は不確実性と不安定性に満ちている。国際社会は安保理常任理事国5ヶ国(P5)に大きな期待を寄せており、特にP5が団結と調整を強化し、世界に自信と安定をもたらすことを望んでいる」として、以下の必要性を指摘した。

(1)P5は世界平和を維持するために責任を履行すべきだ。P5は平和のマイナス要因ではなくプラス要因となるべきであり、問題を引き起こす側ではなく問題を解決する側となる必要がある。紛争問題の解決においては、国連憲章を遵守し、仲裁・調停手段を多く用い、平和維持活動を活用し、強制的措置は慎重に用いるべきであり、事あるごとに武力を行使してはならない。

(2)P5は多国間主義を実行するために責任を尽くすべきだ。真の多国間主義とは、世界の事に皆が協議して当たり、国際ルールを皆で共に策定することだ。「新たな冷戦を望まない」という米大統領の発言を各者は重視している。重要なのは、この発言を実行に移すことだ。つまり、冷戦思考を捨て去り、ゼロサムゲームをしないこと、イデオロギー的偏見を捨て去り、閉鎖的な小集団を作らないこと、集団的対抗への衝動を捨て去り、地政学的争いをしないことだ。各国がこれを見守ることになる。

(3)P5は新型コロナ対策での団結を促進するために責任を担うべきだ。力と信念を結集し、科学の尊重と団結の維持において模範を示し、国連と世界保健機関(WHO)の権威と役割を維持する先頭に立つべきだ。パンデミックを政治的に利用し、ウイルスにレッテルを貼り、起源解明を道具化する企てに対して旗幟を鮮明にして反対し、新型コロナウイルスとの闘いにおける国際協力を妨げ、損なうあらゆる言動を排除すべきだ。

(4)P5はグローバルな協力を推進するために行動すべきだ。世界は現在、地域紛争、テロ、気候変動、食糧安全保障、景気後退など様々な試練に直面しており、P5は協力を強化して、成果を挙げるべきだ。習近平国家主席が国連総会の一般討論演説でグローバル開発イニシアティブを打ち出したのは、グローバルな力の結集を後押しし、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行を加速するためであり、各国の積極的な参加を歓迎する。P5は、気候変動に関するパリ協定の実行について約束をしており、有言実行であるべきだ。

会合ではさらに、アフガニスタン、イランの核開発、P5の調整強化などの問題についても意見交換した。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年9月24日

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