外交部(外務省)の華春瑩報道官は27日の定例記者会見で、「米国がいわゆる『民主主義サミット』をやろうとしても支持を得られない。米国は自らに対する正しく客観的な評価を行うべきであり、事あるごとに民主主義の代弁者を自任するべきではない」と述べた。
【記者】ロシアのラブロフ外相が26日、米国が開催を提唱した「民主主義サミット」について、冷戦思考であり、米国の価値観に賛同しない国々に対する「新十字軍遠征」であると述べたことが報じられた。これについて、中国としてコメントは。
【華報道官】ラブロフ外相の見解に賛成する。米国がやろうとしているいわゆる「民主主義サミット」は、実質的にイデオロギーで線引きをし、公然とブロック政治を行うものであり、分断と対立をもたらすだけであり、時代の潮流に逆行しており、支持を得られない。
民主的か否かを判定するうえで肝要なのは、国民の期待やニーズ、願いにかなっているか否か、国民に具体的利益をもたらしているか否かを見ることであり、スローガンを叫ぶだけであってはならず、実際の成果を見る必要があると、我々は繰り返し述べてきた。米国は1%の階層が所有し、1%の階層が統治し、1%の階層が享受している。これが民主主義なのか? 米国は政治的に分断され、二極化し、「一つの米国がもう一つの米国に『反対』」している状況で、政権支持率は50%未満だ。これが民主主義なのか? 国民に出鱈目を言い、国民の信頼を悪用し、様々な空約束を果たさずにいる。これが民主主義なのか? 嘘やデマをでっち上げて対外戦争を発動し、一般市民の命を奪い、貧困に陥れる一方で、軍需産業や大資本家が私腹を肥やしている。これが民主主義なのか? ジョージ・フロイド氏のような人々が「息ができない」のを、無数の罪なき市民が銃による暴力で死ぬのを、政府は何もせずに無視している。これが民主主義なのか? 自分たちが良い暮らしをすることだけは許しておきながら、他国には正常な発展の権利を手段を選ばせず、抑圧・阻止し、他国の人々が同じように良い暮らしをすることを許さない。これが民主主義なのか?
米国は真剣に自己分析し、自らに対する正しく客観的な評価を行うべきであり、事あるごとに民主主義の代弁者を自任するべきではない。民主主義の問題において「ダブルスタンダード」さらには「多重基準」を採用してはならず、ましてや民主主義の問題を道具化して、他国の抑圧や封じ込めに利用するべきではない。
米国が冷戦思考を棄て去り、小集団やゼロサムゲームといった間違った手法を棄て去り、他の国々と共に相互尊重、公平・正義、協力・ウィンウィンの国際関係理念を実践し、平和、発展、公平、正義、民主、自由という全人類共通の価値観を発揚することを望む。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年9月28日