五輪選手が寝るベッドは常にホットな話題だ。北京2022年冬季五輪選手が入居する部屋には面積20平方メートル近くのリビングがあり、いくつかのテーブルとそれに合わせた椅子がシンプルに配置されている。窓から日が差し、部屋の中は非常に明るい。寝室にはドジャーブルーの革製のヘッドボード、縦2メートルで幅1.2メートルのシングルベッドが置かれている。普通のベッドのように見えるが、実際には多くのテクノロジーが応用されている。科技日報が伝えた。
スタッフによると、人間工学の原理に基づき、このベッドのヘッドボードとフットボードにはフレキシブルなリクライニング機能がついている。激しい競技を終えた選手の体のリラックス、ストレスの解消に役立つ。冬季五輪選手は時間のある時に、このスマートベッドを自分好みの角度に調節し、読書をしたり、スマホやテレビを見たりできる。
さらにこのベッドには革新的な「ZERO G(ゼロ重力)モード」がある。リモコンで頭と足を特定の角度に持ち上げることで、選手の心臓と膝を同じ水平線上に移動させ、体の圧力を均等に分散できる。選手の睡眠前のリラックスをサポートすることにより、より良い睡眠が得られる。
このベッドの画期的な技術は上述したことにとどまらない。
携帯電話に関連アプリをダウンロードするたけで、例えばアラームを設定しその時間になると、ベッドが自動的にリクライニングする。疲労を緩和するため、スマートベッドには「健康的な睡眠」や「いびき干渉」などの機能がある。例えば選手が睡眠中にいびきをすれば、スマートベッドはこれを察知し、自動的に頭の部分の高さを調節し、いびきを抑えてくれる。
またこのベッドには精密なセンサーが内蔵されており、人体のバイタルサインを正確に測定し、選手の心拍と呼吸をモニタリングし、選手の睡眠データを管理することにより、健康予測報告を作成する。コーチが選手のコンディションをリアルタイムでチェックするのに役立つ。さらにビッグデータによる早期警戒でトラブルを未然に防ぐことができる。
冬季パラリンピックの時には、高さを10センチメートル下げることができ、非常に人に優しいデザインとなっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年2月8日