ローラースケートの中国代表として世界フリースタイルスケート選手権に出場してメダルを獲得したり、映画監督や起業、オンライン配車サービスの運転手などを経験してきた師義龍さん(28)は、自分らしく生きる方法を探し続けてきた。そして今、フォロワー200万人以上を抱えるスポーツ系ブログのブロガーになっている。
「情熱が原動力」
スケボー少年にカメラマン、映画監督、旅行家など、これらは全て師さんの肩書だ。しかし、師さん自身は、「自分が、いくつもの肩書を持って多様な生活を送る『マルチキャリア青年』だとは思わない。これらのプロフィールは、一歩一歩前に進む人生の過程だから」と話す。
師さんは15歳の時にローラースケートに出会い、北京チームに入り、17歳で世界フリースタイルスケート選手権に中国代表として出場し、準優勝した。そして、23歳でローラースケートを引退し、スケートボードやスキーなどにチャレンジするなど、これまでずっと自分らしく生きる道を求め続けてきた。
師さんは、「引退後、北京に戻り、金融会社に就職し、朝9時から夕方5時まで働く生活も試したけど、自分には向いていなかった」とし、1年ほどしてから辞め、「自分が本当に夢中になれることを探すようになった」という。
そして、「スケボーに乗った瞬間、『これだ!』と思った。スケボーに乗ると、とても自由な気分になり、情熱が燃え上がる」と話した。
師さんのような若者は「叛逆する若者」というレッテルを貼られがちであるものの、師さんは、「『叛逆』というのは諸刃の剣のようなもの。自分らしさがあり、一つのことをやり続け、情熱的であり、自分らしさを探し続ける過程ともいえる。僕は自分との闘いが大好き」と話す。
周りの人たちからは、スケートボードを極めた人と見られている師さんは今、会社も経営している。「一つのことを真剣に10年続ければ、必ず結果が出る。僕自身がそうで、何年も自分の好きなことをするうちに、無一文から、自分の会社を経営するまでになった。それは情熱があったから」と師さん。