(画像提供は張家口市公交公司)
2022年北京冬季五輪張家口ゾーンのバスの「排気ガス」は精製水?これはSFチックに聞こえるかもしれないが、実際、バスが排出するのは飲用水よりもきれいな精製水で、標準的なH2O。張家口ゾーンのバスは水素燃料電池車で、水素を燃料源としているからだ。科技日報が伝えた。
張家口ゾーンは標高が高く道が滑りやすく、気温が低く傾斜が激しいため、航続距離を非常に長くする必要がある。北京冬季五輪組織委員会は車両の使用環境を総合的に考慮し、安全を前提に、省エネ・クリーンエネルギー車を最大限に使用し、二酸化炭素(CO2)排出量を削減しようとした。「北京ゾーン内では主に完全電気・天然ガス車を使用するのに対し、延慶・張家口ゾーンでは主に水素燃料車を使用」という配備の原則を定めた。
取材の際、バスが動き出してから一定時間がたつと、その排水管から水が出始めた。排出量は1回でわずか数十ミリリットルと、さほど多くはなく、コップでこれを受けてみると水は透き通っており、何ら異臭がしなかった。自動車メーカーは国際資格認証「CNAS認証」を持つ検査機関の譜尼測試に、車の排水のサンプル採取と水質検査を依頼。検査結果によると、水素燃料車の排水は国家生活飲用水衛生基準を大幅に上回っていた。理論的には、この水は直接飲めるということになる。
(撮影・新華社記者 楊世尧)
2022年冬季五輪開催期間中、張家口ゾーンでは543台の水素燃料電池路線バス(張家口市公交公司は357台、水木通達は120台、トヨタは66台)が、冬季五輪交通サポート車両として冬季五輪・パラリンピックに使われる。グリーンで環境にやさしい水素燃料電池路線バスには、ゼロエミッション、低騒音、さらには大気中のPM2.5と汚染物質を吸収するという大きなメリットがある。その冬季五輪ゾーンでの広範な使用は、開催都市の「グリーンな五輪開催」の約束を十分に実践している。
水素燃料路線バスは1台当たり、1万キロメートルの走行でCO2排出量を約11.8トン削減できる。冬季五輪のテスト大会期間中、水素燃料バスは氷点下20°C以下の条件でも安定的に走行し、その安定性と安全性が検証された。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年2月9日