中国の秦剛駐米大使はこのほど、米アイオワ州の州都デモインで開かれた中米農業ハイレベル対話に出席し、基調演説を行った。新華社が伝えた。
秦大使は「中米間の農産物貿易は2021年に過去最高の464億ドル(1ドルは約128円)に達した。米中ビジネス協議会(USCBC)の先日の報告書によると、中米経済貿易協議の第1段階合意の実施により、米国の農家の油糧種子、穀物、肉類輸出は数10億ドル増加し、特に米中西部内陸州の農家の幸福度が高まった。中米の経済貿易関係の本質が互恵・ウィンウィンであることは事実が証明しており、両国間の正常な経済貿易関係の早期回復を求める声は双方で一致している」と指摘。
「戦略的観点から農業分野で中米の互恵協力を推進することは、中国の国民の食を豊かにし、米国の農家の所得を増やすだけでなく、世界の食糧供給の不安定性と不確実性の軽減に寄与し、気候変動対策における世界の努力にも寄与する」とした。
秦大使は「農業と農産物貿易の大国である中国と米国が、手を携えて課題に対処し、農業の安定的発展を維持し、農産物のサプライチェーンの強靭性を高め、自国の食糧安全保障を確保するとともに、国際食糧安全保障協力を積極的に推進することは、必ず世界平和の維持、世界の経済的発展と社会的安定の促進に寄与し、人類の持続可能な発展を後押しすることになるだろう」と強調。
「我々は経済貿易協力を深め、双方向の正常な農産物貿易を促進し、追加関税など現在ある障害を取り除き、農業界のために安定的なビジネス環境を整えなければならない。科学技術や教育での協力を深め、持続可能な発展に焦点を合わせ、技術支援を強化し、若者を育成していかなければならない。政策・情報面の交流を深め、農業対話メカニズムを早期に再開し、意思疎通と交流を強化しなければならない。国際協力を深め、世界の食糧安全保障の維持において、2つの大国としてしかるべき役割を果たさなければならない」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年4月25日