中国、安保理拒否権に関する国連総会決議に慎重姿勢

人民網日本語版 2022年04月28日15:31

国連中国政府代表部の蒋華参事官は26日、国連安保理の拒否権問題に関する国連総会決議の採択後に行った発言で、「この決議は実行において手続き上の困惑と混乱を招く可能性が高く、このような取り決めで決議の所期の目的を達成できるかどうかは、現時点で判断が難しい」との認識を示した。新華社が伝えた。

同決議は、安保理で1ヶ国以上の常任理事国が拒否権を発動した場合、国連総会議長が10日以内に公式会合を招集し、拒否権行使に関する問題について討議することを定めた。ただし、国連総会が同一の問題について緊急特別会合を開いている場合は、この限りでない。

蒋参事官は「常任理事国間の意見の不一致により、平和と安全に関わる重大な問題において安保理が行動を取れない状況に対して、加盟国が総会の場で議論を行うことに、中国は賛成する。一方で、安保理の実際の作業においては、安保理が行動を取れない具体的状況には様々なものがある。今回採択された国連総会決議は、国連総会に新たな権限を与えており、国連総会の会合を自動的に招集させる制度の構築を意味する。これは実行において手続き上の困惑と混乱を招く可能性が高く、このような取り決めで決議の所期の目的を達成できるかどうかは、現時点で判断が難しい」と指摘。

「国連憲章が付与した責務の国連総会と安保理による的確な履行を推進することは、国連システムの有効性の強化、国連憲章の趣旨と原則の確実な実行に寄与し、国際社会の共通利益にかなう。中国は、数多くの加盟国と共に、引き続きこのためにたゆまず努力していきたい」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年4月28日

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