秦剛外交部長(外相)は1月9日から16日にかけて、エチオピア、ガボン、アンゴラ、ベナン、エジプト、アフリカ連合(AU)本部、アラブ連盟本部を招待に応じて訪問する。新年最初にアフリカを訪問することは、中国外交が33年続けてきた伝統であり、秦部長にとっては外交部長就任後初の外国訪問でもあることから、大いに注目されている。専門家は「今回の訪問は各分野での中国とアフリカの協力を全面的に深め、より緊密な中国アフリカ運命共同体の構築を後押しすることになる」と指摘する。中国新聞社が伝えた。
■中国とアフリカの協力に新たな章を記す
北京外国語大学アフリカ学部の李洪峰学部長は「33年続けて毎年最初にアフリカを訪問したことは決して偶然ではない。中国は実際の行動によって、アフリカ諸国との団結と協力を揺るぎないものにし、発展させることが中国外交の不変の優先的方針であることを対外的に示してきた」と指摘する。
アフリカ訪問期間中、秦部長は訪問先5ヶ国の首脳や外相、AU委員会委員長と会談する。中国アフリカ研究院の呉伝華副研究員は「上層部交流は中国とアフリカの政治的相互信頼の強化、協力戦略レベルでの安定性の維持に寄与し、必ず各分野での協力を支えるものとなるだろう」と指摘する。
秦部長は今回、地域組織であるAUとアラブ連盟も訪問する。中国現代国際関係研究院アフリカ研究所の黎文涛執行所長は「これは中国が地域全体の力を重視していることの表れであり、アフリカ諸国が国際問題で一致した声を発信することや、国際的発言力を強化することへの中国の支持を示している」と指摘する。
また専門家は、今回の訪問では、中国とアフリカの協力に新たな章を記すための具体的な推進策が期待されると指摘する。中国商務部(省)の統計によると、すでに中国は13年続けてアフリカにとって最大の貿易相手国となっている。専門家は「世界経済の下押しリスクが高まり続ける現在、アフリカ諸国はコロナ後の回復を差し迫って必要としており、中国とアフリカの協力は食糧・エネルギー・融資など経済・貿易面が重点となる」と分析している。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年1月11日