5月7日、韓国・ソウルで開かれた抗議集会に参加する人々(撮影・李相浩)。 |
日本の岸田文雄首相は7日、韓国を訪問し、韓国の尹錫悦大統領と会談した。訪問に関連したイベントだけでなく、韓国国民の相次ぐ抗議が岸田首相を迎えた。新華社が伝えた。
日韓の指導者が再会するのは50日ぶりとなる。しかし、日本側には歴史問題について謝罪する意思はなく、韓国側の対日政策も国内でのコンセンサスを欠いており、両国関係改善の見通しは楽観的とは言い難い。
中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院の王俊生研究員は、「岸田首相としては、今回の訪問を機に日韓関係を改善し、朝鮮への威嚇を強化し、米国の中国抑止の意図に協力し、米日韓3国間協力をさらに強化する狙いがあった。尹大統領としては、岸田首相訪韓を機にその対日『屈辱外交』がもたらした国内世論の圧力を軽減し、効果的に朝鮮に対し圧力を加える目的があった」と指摘する。
王研究員は、「日韓関係の転換は現在のところ、主に韓国側の一方的な妥協と譲歩の上に成り立っている。日本は歴史や領土などの問題で現在に至るまで立場を変えておらず、それに加え尹政権の現行の対日政策は国内のコンセンサスを欠いており、両国関係の持続的改善の見通しは楽観的とは言えない」と強調。
「日韓関係変化の背後には、米国の操作がある。バイデン政権が発足して以来、米国は『インド太平洋地域』における外交や経済、軍事への投入を明らかに増やしており、北東地域では日韓を『手先』として、日韓の連携を利用して中国への抑止と封じ込めを狙っている。米国は米日同盟と米韓同盟という関係を米日韓3ヶ国同盟へと『アップグレード』しようとしているが、その目的は依然として『米国ファースト』だ。しかし、日韓の間では度重なる対立が起きており、米国が日韓関係改善の推進によって自分の目論見を果たそうとしてもそう容易いことではないだろう」とした。(編集AK)
「人民網日本語版」2023年5月10日