【中国経済FAQ】海南島「封関運営」は誰かのパイを奪うものなのか?

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海南省で海南島全島を関税ゼロにする「封関運営」事業がスタートしてからすでに100日が経ち、その制度設計や革新的布陣が、中国内外のメディアで大きく注目されている。これと同時に、「海南は香港特別行政区に取って代わるのか?」、「シンガポールが打撃を受けるのではないか?」といった声もしばしば聞こえるようになり、「封関運営」が地域内のほかの競争エリアに打撃を与えるのではないか、特にアジア太平洋地域の一連の成熟した自由貿易港の発展の可能性が狭まるのではないかとの懸念が広がっている。だが、こうした見方はゼロサムゲームの使い古されたナラティブから抜け出せていない見方であり、中国の開放協力戦略が海南自由貿易港で展開する新たな実践を理解していない。
「封関運営」がスタートして、誰かのパイが奪われたのだろうか。データが最もはっきりとこの問いへの答えを出してくれる。「封関運営」スタートからの100日間で、中国のビザ免除政策を利用したインバウンド観光客は前年同期比で54.2%増加し、輸出入額は同32.9%増加し、新規に設立された外資企業数は同30%以上増加した。これだけではなく、シンガポールは今年1月の船舶用燃料の販売量が過去最高を更新し、香港特別行政区は今年1-2月の輸出入額がどちらも2桁増加を達成した。こうした事実が証明するように、「封関運営」は誰かのパイを奪ったのではなく、地域経済に「成長」をもたらし、地域協力の「パイを大きくした」のだ。
海南自由貿易港はシンガポールにとって何か「潜在的な影響」があるのだろうか。今年2月、シンガポールの国会議員からも同じ疑問が示された。これに対し、シンガポールのガン・キムヨン副首相は、「そうした影響はおそらく限定的なものになるだろう」と理性的に回答。ローレンス・ウォン首相は先週、ボアオ・アジアフォーラム2026年年次総会に出席した際、「海南自由貿易港は中国が『対外開放に力を入れている』ことをはっきりと示す実例だ。海南はASEANの物品を中国市場に直接届ける際に便宜をもたらし、これは地域各国が貿易の『パイ』を大きくするのに便宜をもたらしたこととイコールだ」との見方を示した。
現在、米国・イスラエル・イランをめぐる戦争によって、地政学の新局面と世界の資産の流れが、世界の投資家の注目を集めている。その一方で、海南自由貿易港の発展計画は非常にはっきりとした明確なものだ。海南自由貿易港は、自由貿易港の政策的恩恵をよりどころに、海南はこれから物流、倉庫、財務、法律、金融などを一体化したハイレベル貿易サービス産業クラスターエリアを構築していく。理性的な世界の投資家にとって、海南の「封関運営」スタート後の発展のポテンシャルと投資のチャンスこそ、重点的に注目するに値する重点テーマであるはずだ。
21世紀はアジアの世紀だ。アジアの実体経済のニーズに対応するだけでも、新たに増える貿易船運営と越境投資へのサービス提供をするために、規模がシンガポール10個分、さらには20個分の世界レベルの大型港湾が新たに必要になる。
「パイを奪う」という言い方は、海南と他の地域の「互恵・ウィンウィン、それぞれの長所を発揮しながら共に繁栄する」協力のポテンシャルを軽視している。中国は今、海南という「実験田」によって対外開放を深化させ、制度の刷新を探求することを必要としている。そしてその他の国際自由貿易港は、中国の開放拡大のチャンスを利用して、自身の発展モデルを最適化し、より高いレベルで海南と競争や協力を展開することが可能だ。このような良好な相互作用は、最終的にアジア太平洋地域全体のサプライチェーンの効率を向上させ、貿易を成長させ、地域内の全ての国と地域に恩恵を及ぼすことになるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年4月15日
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