2014年2月20日  
 

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海外帰国組の就職戦線、成功の鍵は「メンタル強化」

 2014年02月20日15:34
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○準備不足のまま就活に突入 留学先校の卒業を延期

 「これ以上ぐずぐずしてはいられない!一刻も早く論文審査を受けて帰国し、仕事を探さないと!」---スウェーデンの大学院でマネジメント学を専攻していた李さんは、昨年の夏に卒業したが、論文審査を受ける時期を自ら延期し、半年あまりの間、「大学院3年生」の身分をずるずると続けていた。人民日報海外版が伝えた。

 今、李さんは学生寮の狭い一室で友人と生活している。キッチンは、同フロアの寮生10数人と共有だ。卒業を半年あまり延長した李さんは、外国語のレベルアップを図り、専門を活かせるアルバイトに就いて、帰国後の就活に向けて準備を進めている。「準備をすればすれほど、まだまだ不十分という気持ちが募る。留学して2年あまり、国内の就業需要に関してはほとんど疎くなってしまった」と李さんはこぼす。

 留学仲間が李さんをしきりに慰めてくれるが、彼らの誰もが、「明日は我が身」と心の中で思っている。友人のひとりである胡さんは、「2年間の留学期間を、少しでも延長したいと切望している。帰国後、かつて一緒に学んでいた優等生たちと就職戦線という舞台で堂々と勝負するための準備は、実は全くできていない」と打ち明けた。

○さまざまな心理的負担を担う留学帰国組 国内での就業は前途多難

 海外からの留学帰国組は、帰国後、自分自身にとって「史上最も厳しい就職シーズン」を迎えることになる。同じ飛行機に乗って中国に戻る同年齢の乗客のうち、約半分が自分のライバルであることはもちろん、当然母国には、国内の大学を卒業した膨大な数のライバルがいる。このような状況によって、すでに重量制限をオーバーしているスーツケースも、さらに重たく感じられる。

 中国教育部(省)の統計データによると、2014年の大学卒業生数は727万人に達する見込み。また、海外留学生帰国サービス部が発表したデータによると、海外での留学を終えて帰国する人の数は、この5年ほど増加を続けており、累計約80万人に達した。このうち2012年の帰国者は27万2900人と、増加の一途をたどっている。教育部留学サービスセンターは、今後5年以内に、帰国者数が出国者数を上回るという歴史的転換点を迎えると予測している。

 留学申請からあっという間に卒業シーズンを迎え、「1、2年間の留学で数十万元を費やし、私は海の向こうで一体何を学んだのだろうか?」と自問する人はますます増えている。異国文化で身に付けた感覚や収穫を、どうすれば企業にアピールする力に変えることができるのだろうか?有名校で鍛えられたラーニング・メソッドが、実社会で求められる仕事のやり方に応用できるのだろうか?

 「国際人材青書」のデータによると、ヒートアップを続ける留学ブームは、留学生の低年齢化という風潮を巻き起こすと同時に、若い留学生の質的向上を招いた。留学帰国組の中には、就職戦線の攻防戦で不利な立場に立ち、就活のタイミングを間違え、新卒生という強みを失い、家で「長期戦の構えで機が熟するのを待つ」人も少なくない。初期の留学帰国組や年齢層の高い帰国組と異なり、低年齢化した「若い帰国組」は、人生経験に乏しく、「象牙の塔」の外にある社会競争の渦中で、弱さや惑いを露呈してしまう。

○メンタル強化が、就職戦線に踏み出す第一歩

 同じくスウェーデンの大学院で学ぶ毛さんは、春節(旧正月。今年は1月31日)前、慌ただしく故郷の河南省開封市に戻った。3月に上海で就職活動を行う予定の彼は、元宵節(2月14日)が過ぎた頃、履歴書を用意しはじめた。「上海には就職のチャンスが多いが、競争も激しい。それでも僕は、背水の陣で臨む覚悟で、就業地に上海を選んだ」と毛さんは述べた。

 以前のメディア調査によると、留学帰国組が選んだ就職地は、相変わらず、「北京・上海・広州」や沿海の省・市に集中している。調査対象者が就業先として選んだ主な都市は、北京(41.6%)、上海(14.2%)、広州(8.7%)だった。

 専門家は、このような状況について、次の通り指摘した。

 帰国した海外留学組が、就業圧力に直面して、メンタル面での問題が発生した実例は、今のところ多くはない。だが、留学帰国者が増加し、求職者が集中し、就業市場での競争が激しくなるにつれて、彼らのメンタル面に対する配慮や重視が求められる。留学帰国組は、現在の就職情勢を早くから知るよう努め、自分のセールスポイントを把握し、落ち着いた心で就活に臨む必要がある。また、ライバルとむやみやたらに張り合うことや焦りは禁物だ。ストレスを調整し、メンタル強化に努めることが、就職戦線に踏み出す上での重要な第一歩となる。(編集KM)

 「人民網日本語版」2014年2月20日

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