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真夏の「熱射病」は命取りになる可能性も 南京ですでに2人が意識不明

人民網日本語版 2017年07月14日16:48

南京のある大学に通う3年生の張さんは、1千メートル走を完走したのち、突然倒れ込んで意識不明に陥った。また王さん(30)は、7キロメートルのマラソンに参加、ゴール後から意識不明の状態が続いている。2人とも、「熱射病」と診断され、まだ危険な状態から脱していない。「熱射病」は重度の「熱中症」であり、その死亡率はなんと50%。最も暑い時期を迎えたこの時期、命取りとなりかねない「熱射病」予防に心がけよう。健康時報が伝えた。

中国事故救命ネットワークの救命トレーニング専門家兼副主任の馬桂林医師は、「熱射病は重度の熱中症の一つであり、臨床症状は最も深刻で、その治療は極めて複雑で、死亡率は5%から30%と、最も死亡率が高い熱中症だ。長時間日光にさらされると、最初は全身のだるさ、めまい、頭痛、吐き気、汗の減少、体温の急上昇などの症状が見られ、その後激しい眠気や昏睡状態に襲われる。皮膚は燃えるように熱く乾燥し、汗は出ず、顔色は紅潮あるいは蒼白になる。42℃以上の高熱や意識障害、無汗などの症状がでるほか、皮膚にはチアノーゼ反応が現れ、脈拍が速くなり、脈圧の増大、血圧の異常低下またはショック状態が起こり、不整脈または心不全を発症する。最後には交代性無呼吸状態となり、瞳孔が拡大、対光反射が鈍いあるいは無くなり、四肢および全身の筋肉が痙攣する。さらに症状が深刻な場合は、肺水腫、脳水腫、肝臓・腎臓の機能低下が起こり、播種性血管内凝固症候群が発症して死に至る」とした。

〇長時間日光を浴びる際には、熱射病に注意

熱射病は、屋外で頭部を日差しから守る対策をせずに長時間日差しにあたることが何よりの原因。夏休みに入り、猛暑の季節を迎えた今、若い人々は野外活動を行う際に、日差しから体を守り、体温を下げるなど、しっかりとした熱中症対策を行う必要がある。

特に、体力がない人・肥満気味の人・先天的に汗腺が少ない人などの熱中症罹患ハイリスク群や、極度の疲労・睡眠不足・空腹・脱水状態・塩分不足・風を通さない衣類を着用しているといった状態の健康な人は、屋外活動を長時間続けることを極力避けるべきだ。

〇熱射病の応急手当は体温を下げること

熱射病の応急手当は、まず速やかに体温を下げることだ。患者を涼しく風通しの良い日陰に移動させる。可能であれば、エアコンの効いた室内に移す。脇の下、頭部、そけい部にある大動脈に氷嚢をあてがう、あるいは濃度30~40%のアルコールで擦る。同時に、扇風機や扇子の風を当て、体内から熱を発散させることが重要だ。意識がはっきりしていれば、薄い塩水を飲ませる。意識不明に陥っている場合は、気道がふさがれて嘔吐あるいは窒息する恐れがあるため、無理やり水分を飲ませないこと。また、緊急通報用電話番号の「120」に連絡して救急搬送を依頼し、重症患者の血液浄化療法に対応している医療機関で治療を受ける。一般的に、患者の体温が40℃以上あった場合、2時間以内に38.5℃以下まで下がるという。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年7月14日

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