西双版納熱帯植物

　中国科学院西双版納熱帯植物園は1959年1月1日に中国の有名な植物学者、蔡希陶教授の指導の下で建設された。西双版納タイ族自治州に位置する敷地面積1100ヘクタール、海拔570メートルの科学研究、種の保存、科学普及を一体化した総合的植物園である。アジアのドナウ川と呼ばれるミ公河-瀾滄江支流の羅梭江はこの土地にひょうたん形の半島を描いているが、植物園はこの景色の美しい小島にある。蔡希陶教授は同年、「ひょうたん島」というムードのある名前をつけている。

　50年以上にわたる発展を経て、中国科学院西双版納熱帯植物園は国家の植物種資源の保存基地となり、世界の数百年の歴史を持つ重要な植物園と肩を並べる国際的に有名な植物園の一つとなった。中国で面積が最大、屋外の栽培・保存植物が最も豊富な植物園の一つで、熱帯の絶滅の危機の瀕した植物を救助、保存する「ノアの箱舟」となっている。1万3000種類以上の熱帯植物が百花園、榕樹園、民族植物園、奇花異卉園、名人名樹園、絶滅の危機に瀕した植物の移転保護区等38の専門園区で栽培され、美しい立体画を構成している。咲き誇る花々、棕櫚やソテツの木々、さわやかな数多くの竹などが見られ、「板根現象」や「空中花園」のような熱帯雨林の奇観も見られる。

　雲南省を「動植物王国」と呼ぶなら、中国科学院西双版納熱帯植物園は植物王国が掲げる最も輝かしいエメラルドということができる。美しく多様な熱帯植物や自然の風景、周囲の広々とした自然保護区の森林のエッセンスが植物園を天然の酸素バーにしている。年平均気温は21.5℃で、同地を理想的な避寒地にしている。半年にもわたる涼しい霧は天国にいるかのような印象を与え、森林と石が融合した奇観の見せる大自然の造詣に感嘆させられる。色鮮やかな帯のように貫く羅梭江に、昆曼国際大通道が植物園を大湄公河付近の理想的な観光圈としている。貝葉文化の奥深さや「香発公主」伝説が、人々に人と自然の調和や「桃源郷」の雰囲気を感じさせる。

　訪れた人は同地で心身ともにリラックスできるだけでなく、「熱帯雨林の秘密探検」、「緑の島の来歴」、 「押花」、「王蓮の船」、「秘密の花園」、「紙漉き体験」、「バードウォッチング」等の独特の科学知識普及活動にも参加できる。こうした活動に参加すると同時に、科学知識普及の観光の楽しみを体験することもでき、西双版納旅行の美しい思い出をつくることができる。

　国家級科普教育基地、西双版納唯一の国家AAAAA級観光風景区である中国科学院西双版納熱帯植物園は中国唯一の熱帯雨林民族文化の博物館であり、現地の少数民族からなる民族色豊かなガイドメンバーを備える。園区内の観光サービスセンター、ヴィラ型ホテル、プール、観光記念品市場等の観光施設を持ち、植物園は食事、宿泊、観光、買い物、娯楽が一体化した理想的なレジャー場所となっている。観光や科学考察、ビジネス会議のいずれでも、都市の喧騒を離れ、静かな「熱帯の天国」の魅力を体験することができる。

　豆知識1：中国科学院西双版納熱帯植物園への交通手段

　1、昆明から西双版納行きの航空機（520キロ、価格990元、割引の時期もあり）に乗り、45分で景洪嘎洒空港に到着。タクシー（約20元）で景洪駅（翻胎廠）まで行き、そこから?侖行きのバス（約1時間、価格17元）に乗ると植物園に到着する。

　2、昆明南部客運ステーションでモウ臘県行きの長距離バスに乗る。モウリン行きの乗車券は約220元。もしくは景洪行きの長距離バスに乗り（約200元）、モウリン行きのバスに乗り換える。

　豆知識2：

　夏服と水着、雨傘、日焼け止めクリームなどを持参して、心も体もリラックスするとよい。

　ウェブサイト：www.xtbg.cas.cn

　住所：雲南省モウ臘県モウリン鎮 郵便番号：666303

　電話：0691-8715071、Fax：0691-8715070

　観光問い合わせ電話：0691-8715914

　ホテル電話：0691-8715043、食事予約電話：0691-8715933

　成人券80元/人、優待券50元/人

　無料対象：身長1.2メートル以下の児童、70歳以上の高齢者、障害者、現役軍人（証明書の提出が必要）。

　優待券対象：学生（学生証持参。成人教育は除く）、身高1.2メートル以上の児童、60-69歳の高齢者（高齢者優待証を持参）。

　「人民網日本語版」　2013年9月