温泉の旅

　雲南には温泉が数多くあり、それぞれ魅力を備えている。現地は温泉の多さや源泉の種類の豊富さ、水質のよさ、用途の広さ、独特の景観などで有名だ。雲南の温泉のうち100°C以上のものは20カ所以上、40°C以上のものは500カ所以上にのぼり、地下で採掘された熱水は200カ所近くある。雲南省全体で1240カ所の温泉があり、全国の温泉資源の3分の1を占める。また温泉の湧出のタイプや特徴、泉質のタイプの構造で全国トップにあり、世界クラスの温泉観光地となる資源的な条件を備えている。

　安寧温泉：天下一の湯

　安寧温泉は古くは碧玉泉と呼ばれた。昆明の南西、安寧から北西7キロに位置し、螳螂川の峡谷の間にある。泉水は螳螂川東岸の石灰岩壁から流出している。泉は山中腹にあり、「天下一の湯」と呼ばれる。安寧温泉は石灰岩壁から湧き出るが、比較的大きな湧出口は9カ所あり、1日あたり1000トン以上が湧出している。水温は42℃から45℃、泉の水は透き通り、水質は柔らかく、物理的、化学的性質に優れ、炭酸カルシウムやマグネシウム、ナトリウム、微量放射性元素などを含む炭酸泉に属す。炭酸は弱酸性で含有量が低く、また水溶性の鉱物が含まれることから、飲んでも口当たりがよく、人体によく、慢性疾患に効く。

　大理地熱国

　雲南省大理白族自治州のジ源県国家級風景区芷碧湖畔に位置し、美しい景色が人々を魅了している。雲南の少数民族文化のムード漂う温泉風景区で、数十種類の様々な特色や効能を持つ露天温泉があり、蒸気が立ち上る奇観が神秘的でロマンチックだ。地熱国温泉は水温が70℃―90℃で、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルを豊富に含み、同温泉での湯浴みや水を利用したサウナなどは様々な疾患の治療に役立ち、天然の療養所と呼べる。地熱国は様々な配合や効能、薬理的性質を持つ「露天温泉」を持ち、分類、整備して独特の文化を築いている。温泉に漬かることで健康を増進するだけでなく、中医薬文化や健康に関する文化、養生の文化、レジャー文化などを充実させることができる。また利用客は温泉を利用することで、情操や精神面でもリラックスでき、体質を改善するなど総合的な効能が得られる。

　騰冲大滾鍋

　騰冲付近には様々な独特の温泉がある。高温沸泉、熱泉、温泉、地熱蒸気、噴泉、巨泉、低温炭酸泉、毒ガス泉など資源は豊富だ。現地で温泉を利用する人は特に気持ちを静めて欲しい。温泉で泳ぐ人はほとんどいない。体験すると、落ち着きと忍耐という新たな温泉の哲学に気づくことだろう。

　世界に温泉は多いが、同地の「熱海」のように面積が広く、湧出口が多いのは珍しい。人工石板の隙間から熱気が外へと漏れて、あたりは熱い空気に包まれ、硫黄の匂いが十万し、別世界の様な風景だ

　弥勒温泉

　紅河州弥勒市は地熱資源が豊富で、特に東北部の小芹田温泉、西部の梅花温泉が有名だ。南部にある小寨温泉も名高い。芹田温泉は熱水塘温泉とも呼ばれ、古くは歩闕温泉と呼ばれた。弥勒県の町の中心部から13キロ離れた弥勒温泉の水は低鉱化炭酸泉に属し、水温は中程度で快適だ。
　
　映月潭温泉

　「映月潭温泉」の全称は「映月潭レジャー文化センター」で、玉溪市大営街に位置し、映月潭温泉、映月潭水体健康センター、感恩観光商品街、映月温泉旅館、釈迦文化静享園、玉泉寺からなる。

　映月潭には様々な種類の浴場が多く、行く度にバラ浴場、ワイン浴場、大理石浴場、砂浴場、レモン浴場、キュウリ浴場、死海浴場など次々と増え、20種類以上に達している。それぞれの浴場を試してみるのがおもしろい。最後に選んだ温泉に静かにつかり、軽やかに湧き出してくる温泉の音に耳を澄ましながら、空の月や星を眺めるのも独特だ。

　竜陵邦臘掌温泉

　邦臘掌温泉はその珍しい効能から名前が付けられた。ラドン泉、炭酸泉、硫黄泉の3種類がある。豊富な鉱物は人体の様々な長期的な慢性疾患に効果がある。竜陵県医院の数千件のカルテ資料の分析によると、邦臘掌温泉には鎮痛やリューマチに効き、心機能を改善して体の免疫力を高め、消炎やアレルギー対策、慢性胃炎、生殖機能を整えるといった多くの効能がある。このため1千年にわたり、邦臘掌温泉に湯治に訪れる人は数多く、療養地として名高い。

　「人民網日本語版」2013年9月