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展示館の外に掲げられた「731部隊細菌戦」展示会のポスター。 |
「こんな残酷で非人道的な事が出来るのは悪魔」
来場者の多くは顔をこわばらせ、絶句する。
ある中年の女性は、動画を見ながら口を手で押さえ、その目には恐怖と不安で満ちていた。また、ある女性は子供と共に731部隊の暴行を伝える動画を見ている時、そのあまりの残忍さに何度も手で子供の目を覆った。ある中年の男性は取材に対して、「以前から731部隊のことを大体は知っていた。それでもこれほどとは……」と語り、そのまま首を振りながら去って行った。
年配の李さんは取材に対して、「こんな残酷で非人道的な事が出来るのは悪魔。人ではない。私たちは映画や書籍を通して731部隊の恐ろしい悪事について知っているが、今の若者はこのような悲惨な歴史をあまり知らない。このような現状は変えなければならない」とし、「韓国と中国がこのような展示会を開催してくれたことに感謝している。多くの若者がこの展示会を見て、歴史を忘れないことを願っている。でたらめな今の日本政府は人に憤りを覚えさせる。日本がこのような道を歩み続けるなら、破滅しかない。徹底的に反省しなければ、韓国や中国などの隣国の許しは得られない」との見方を示した。
展示会には若者も多く訪れ、家族と一緒に来たという趙さんは、「関連の映画を見たことがあるが、大げさに表現していると思っていた。今日展示会に来て、事実はもっと恐ろしいことを知った。日本政府は徹底的に反省し、被害者やその家族に賠償を提供するほか、謝罪をしなければならない。今のように歴史を歪曲し、否定する日本に対する韓国と中国の立場は一致している。両国はアジアの隣国との協力を強化しなければならない」と述べた。
「中国人だけでなく、周囲の国の国民に対する犯罪」
展示の最後の部分では、白い壁に被害者の名前や資料写真がスライドで映し出されている。その中で、今年5月に航空自衛隊基地を訪問し、機体番号が「731」であるアクロバット飛行団訓練機の操縦席に座って笑顔でサムズアップする安倍晋三首相の写真だけがカラーで映し出されている。それに続いて映し出されるのは、今年8月、ドイツの首相として初めて、ナチス時代のダッハウ強制収容所跡を訪れ献花し、犠牲者を追悼するアンゲラ・メルケル首相の写真だ。李部長は、「記念館のこのような演出により、日本が意識的に歴史を避け、至っては歪曲している態度がクローズアップされている。日本はドイツに学び、歴史を深く認識し、向かい合わなければならない。そのようにして初めて世界からの尊重を受けられる」と述べる。
さらに、「これは韓国で初めての731部隊関連の展示会。貴重な歴史資料が公開されている。開催3日で、来場者は延べ3万人を超えた。今後も当記念館は中国と協力して一連の展覧会を開催する」とした。
趙氏は取材に対して、「旧日本軍は中国侵略戦争期間中、国際条約を無視し、中国の東北地域で生物化学兵器を研究、製造していた。そして731部隊を設置し、残忍な人体実験や細菌戦を実施した。これは中国人だけでなく、周囲の国の国民に対する犯罪でもある。加害国である日本は、正確に歴史を認識し、真摯に反省して、韓国や中国と共に平和と発展のある新しい時代の扉を開かなければならない。当記念館は、同展示会を通して韓国の人々に日本軍国主義の野蛮な悪事を知ってもらうことで、東アジアの平和と発展を促進することを願っている。また、同展示会が中国、日本、韓国が再び歴史を回顧する機会になることも願っている」と述べた。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月15日
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