湖南地図出版社が明らかにしたところによると、同社が湖北省測絵(測量製図)学会と共同で作成した縦長版の「世界地勢図」、「世界知識地図」、および同社が独自で作成した「中国地勢図」と「中華人民共和国地図」は既に中国国家測量地理情報局の認可を得、ISBNコード(国際標準図書番号)も決まり、正式に出版・発売された。新華網が報じた。
同社の雷宜遜・総編集長によると、「中華人民共和国地図」は、中国初の縦長版の地図で、横長版では右下などに縮尺図として表示されていた南海海域や島が、中国大陸と同じ縮尺で表示され、地理上の位置関係が直感的にはっきりわかるようになっている。そのため、領土に甲乙があるかのような間違った印象を与えることを避けられ、国民の領土や海洋に対する意識向上につながる。
同地図では、南海諸島の島や岩礁などの詳しい地理情報が表示されており、中国南海諸島の東沙諸島や西沙諸島、中沙諸島、南沙諸島の位置関係のほか、海南省や海南島、南海諸島の地理関係、行政区画もはっきり知ることができる。
縦長版の「世界知識地図」も、これまで横長版が一般的だった「世界地図」の常識を覆している。これまで約400年用いられてきた横長版の「独占状態」に待ったをかけ、地図の分野も新たな時代を迎えようとしている。同地図では、従来の地図の南極大陸や北極海が大きく歪んでいるというウイークポイントが克服されているほか、南北の関係や海域もはっきりと見て取ることができる。
雷総編集長は、「『世界知識地図』の地形は全てデジタル化されたデータを元に作成されており、人の手で描いたものは採用されていない。また、深さによって色の濃さを変えているため、世界の海洋の実際の状況をより良く知ることができる」と説明している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月25日