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故宮の時計修理職人物語、無形文化遺産の3代目伝承者

人民網日本語版 2016年04月12日11:19

4月7日、事務所にいる師匠の王津さん(右)と弟子の亓昊楠さん。4月7日、最近修理した時計について話し合う王津さん(右)と亓昊楠さん。4月7日、王津さんが分解し終えたパーツを撮影している。4月7日、王津さんが洗浄したパーツを取り出し乾燥させている。4月7日、王津さんが作業台で修理が必要な時計を分解している。4月7日、亓昊楠さんが先輩が残してくれた本を閲覧している。亓さんは、「この技術の大半は実践の中から経験を総括するので文献と参照は比較的少ない。なので師匠の総括した文章と経験は必ず見なければいけない」と話す。4月7日、時計のパーツの錆落としをする亓昊楠さん。
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王津師匠(55)は国家級無形文化遺産古代時計修理技術の3代目伝承者で、故宮での仕事を始めて39年になる。毎朝8時から夕方5時まで1日じゅう事務所に座り、長年にわたりひたすら文化財に向き合い続けてきた。修理が必要な時計が運び込まれるとまず写真に記録し、修復プランを立て、分解、洗浄、復元、組立、最終調整を行なう必要があり、正常に作動することを確認するとようやく倉庫に保管される。新華網が伝えた。

王師匠の「80後」(1980年代生まれ)の弟子亓昊楠さんは師匠と一緒に技術を学んで10年になる。ほかの文化財修理とは違い、時計の修理という技術の最も特殊なところは、「時計が動き、針がまわってこそ修理完了と言える」と王さんは言う。弟子の亓さんは取材に対し、「作業で最も厄介なのが細かなトラブルに出くわすことだ。全ての工程を終えて完成させても動かない。その時はまた1から検査し直さなければならず、小さなトラブルを修復するのに何日も費やすこともある」と話す。

王師匠と亓さんはオランダ国立音楽博物館、大英博物館に出向き現地で交流を図ったことがある。亓さんは、「国外の時計修復と比較すると、私達の長所は確たる基本的スキルとしっかりした実務経験だが、国外では機械の修理に依存している。また国外には専門的な時計修理学校で体系的な教育がなされているが、私達は今のところ基本的に関連する専門はない」と語る。

将来的な発展について王師匠は、「先祖代々受け継いだ技術を途絶えさせることはできない。もし可能なら、私はできる限り新しく入門した若者を海外で勉強させてやりたいと思う。故宮の時計は千点以上収蔵されており、修理は世代を超えて共同で行う必要がある。例え全ての修理が完了する日が来ても、定期的なメンテナンスには莫大な作業を要する。これは周期的なプロセスでもある」と話す。(編集JK)

「人民網日本語版」2016年4月12日

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