サンクトペテルブルク国際経済フォーラム 習近平主席出席の3つのメッセージ

人民網日本語版 2019年06月04日14:44

習近平国家主席は5~7日、ロシアを国賓訪問し、第23回サンクトペテルブルク国際経済フォーラムに出席する。中露国交樹立70周年という節目における習主席の同フォーラム出席によって、3つのメッセージが伝えられると外部は指摘する。中国新聞社が伝えた。

第1に、持続可能な経済発展に焦点を合わせる。サンクトペテルブルク国際経済フォーラムはロシアの開催する大規模な国際経済フォーラムだ。近年ロシアは欧米による経済・金融制裁が続く中、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムという場を通じて、公平な競争を提唱し、保護主義に反対する声を対外的に発してきた。

中国側の紹介によると、今回のフォーラムのテーマは「持続可能な開発に向けて:行動指針の創造」だ。習主席は全体会合でスピーチを行い、持続可能な開発の分野における中国側の重要な主張を明らかにし、「各者と共に多国間主義を提唱し、グローバル・ガバナンスを整備し、地球村の共同発展・繁栄を実現する」。

中国ロシア東欧中央アジア学会の李永全会長は「一国主義と保護主義の台頭によって、世界経済は『持続不可能な発展という障害』に直面し、『持続不可能な成長という試練』に遭遇している。こうした中、フォーラムが『持続可能な開発に向けて:行動指針の創造』に焦点を合わせ、中国の最高指導者が出席することは、世界全体の持続可能な経済発展の推進における中露の大国としての責任をはっきりと示すものだ」と指摘する。

中国現代国際関係研究院世界経済研究所元所長の陳鳳英氏は、近く開催されるG20サミットも同様に持続可能な開発に長年焦点を合わせてきたと指摘する。「G20構成国である中露がサンクトペテルブルク国際経済フォーラムで他に先駆けて積極的なメッセージを発し、持続可能な開発について積極的な提案をすることは、G20サミットにとって良い『ウォーミングアップ』になる」。

第2に、保護貿易主義反対のメッセージを改めて発する。専門家は、中国側が一貫して提唱している多国間主義と開放型世界経済の構築は、世界経済の持続可能な成長を実現するうえで必ず通らなければならない道だと指摘する。

李氏は「保護貿易主義に反対し、開かれた包摂的で互恵的かつウィンウィンの経済秩序の構築を支持するうえで、中露は考えを共有している」と語る。「両国はフォーラムの場を通じて、引き続き両国間及び多国間の協力を強化し、多国間主義と経済グローバル化を実際の行動で支持していく」。

「現在の保護貿易主義の台頭は実は中露のみならず、すでに多くの国々にとって懸念材料となっている」。陳氏は「現在の国際環境において中露の経済協力及び経済対話の強化は、不確定の中の確定性だ。双方は引き続き相互信頼を用いて開放型世界経済の構築を支持し、保護貿易主義に反対する」と指摘。フォーラムで各者は多国間主義の支持、開放型世界経済の構築という議題を重点的に議論すると見る。

第3に、良好な中露関係を体現する。近年、相手国の開催する重要なホームグラウンド外交活動を中露両国が互いに支持することは、すでに慣例となっている。

昨年9月には習主席がロシア・ウラジオストクで開催された第4回東方経済フォーラムに出席し、今年4月にはプーチン大統領が中国で開催された第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに出席した。「実際の行動による中露の相互支持は、両国関係の持続性、安定性と良好さをはっきりと示している」との認識で外部は一致している。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年6月4日

  

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