10日から11日にかけて米ワシントンで新たな中米閣僚級経済貿易協議が開かれ、現時点での中米経済貿易関係の発展の流れを感じ取ることができた。中米経済貿易チームは両国首脳の重要な共通認識をガイドラインとして、共に関心を抱く経済貿易問題について率直で効率的、建設的な議論を進めた。双方は農業や知的財産権の保護、為替相場、金融サービス、貿易協力の拡大、技術移転、紛争解決といった分野で協議し、実質的な進展を得た。双方はまた今後の協議日程についても討議し、最終的な合意に向けて共に努力することに同意した。積極的に好転する情報は中米双方が共通認識の面でさらに一段とレベルアップし、協力に対する願望がよりはっきりしたことを意味している。(人民日報「鐘声」国際評論)
習近平国家主席からトランプ大統領に伝えられたメッセージの中で、「中米関係の健全で安定した発展を維持することは、両国だけでなく、世界にとっても利をもたらす。双方は協調、協力、安定を基調に、互いに対する尊重を基礎に、溝を管理・コントロールして、互恵互利に基づき協力をさらに展開し、中米両国関係を正しい軌道に沿って前向きに発展するよう促していく必要がある」という中国側の主張が力強く語られた。トランプ大統領は劉鶴副総理に、習近平主席に対する感謝のメッセージを託した上で、「私は米中経済貿易協議が第一段階における実質的な成果を得られたことを非常にうれしく思っている。これは米中両国と世界にとって極めて喜ばしいことだ」と明確にその意思を表明した。
中米経済貿易関係をしっかりと処理することは中国と米国に利をもたらすだけでなく、世界の平和と繁栄にも利をもたらす。中米の全面的な経済対話には「3つの利あり」との中国側代表の主張に、米国も喜んで賛同の意を示した。世界は今、中米双方が果たしてこの「3つの利」を実現するために共に弛まず努力をしていくことができるかどうかに注目している。
中米の経済貿易問題は数十年の発展の中で、時間の経過と、情勢の移り変わりによって蓄積されてきたものであり、その責任を単純に中国側に帰結することはできない。そして解決するにしても無理やり押し切るやり方では解決することは不可能だ。この現実をはっきりと見つめてこそ、問題解決の出発点を本当の意味で見つけることができる。「千里の道も一歩から、大海の水も一滴から」ということを知るべきだ。現在、中米双方は一歩一歩段階ごとに歩みを進めることに同意している。これは同じことを求めながら、異なる点はそのまま残し、実務的で合理的な態度で建設的な行動をとるということを示していると言えるだろう。