■激しい対立の続く歴史問題
昨年以来、日韓関係は緊張が続いている。2018年10月、韓国最高裁は日本の戦時労働者強制徴用問題について言い渡した判決で、労働者強制徴用はすでに訴訟時効を過ぎているとの日本企業の主張を退け、韓国人労働者への賠償を命じた。これにより日韓関係は歴史・貿易政策面での争いが急激に激化した。この判決を受けて日本は今年7月に半導体材料3品目の対韓輸出規制を強化するとともに、韓国を「ホワイト国」から除外した。これに続き韓国も今年8月に日本との「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」の破棄を宣言した。エスカレートする両国間の対立に国際社会は懸念を抱いている。
中国社会科学院日本研究所の呂耀東研究員は「日韓関係の現在の状況は歴史問題の引き起こした両国間の経済貿易摩擦及び政治的中断だ。この政治的中断とは、主に両国首脳会談の中断を指す。たとえ第三国の場でも、双方が単独で合うことは難しい。こうした中、韓国側が首相を式典に派遣することは割合理にかなっており、1990年の前例を踏襲するものでもある。日韓間の歴史問題は労働者関連の問題だけではなく、『慰安婦』関連の問題もある。これはすでに両国間の政治、経済、軍事・安全保障協力のレベルに影響を与えている」と指摘する。