スペインのカタルーニャの独立主義運動の支持者らは香港のデモ参加者を学ぶとのスローガンを公然と叫び、香港デモ参加者の「be water」(水のようになれ)戦術を広め、逮捕される危険性を減らすためにマスクをつけた。彼らは月曜日と火曜日に空港を占拠して、フライト多数を欠航させた。デモ参加者は道路と鉄道も塞ぎ、ゴミ箱に火を付けた。彼らのスローガンは「カタルーニャを第2の香港にする」だ。
スペインの裁判所は月曜日、カタルーニャ独立主義運動の指導者9人に禁固9~13年の重刑を言い渡した。だが、それまでの抗議はいずれも平和的なものだった。香港で4カ月間続いているデモ参加者の大規模な暴力がカタルーニャの過激勢力の新たな模範となり、妄想をかき立てたことが分かる。
スペイン政府はカタルーニャ情勢の突然の変化の被害者となり、高官等は暴力を激しく非難している。米国と西側の政治屋が言葉を失ったのは明らかだ。これまでEUも米国もスペイン政府によるカタルーニャ独立運動の取り締まりを断固として支持していた。だが今やデモ参加者は「香港に学べ」とのスローガンを掲げており、西側は香港で起きたデモを「美しい光景」と描写してもいる。この光景がこれほど早く西側に還流したことが、気まずい事態であることは間違いない。
一部の西側大手メディアはカタルーニャでの最新の抗議活動について控え目に報道する策略を講じ、香港情勢がカタルーニャ情勢に伝染した事をうやむやにしており、カタルーニャのデモ参加者が現地を「第2の香港」にするとのスローガンを掲げたことも強調していない。西側メディアはこの出来事に興ざめしているようだ。