【人民網時評】再度米国の政治屋に問う これがあなたたちの言う人権なのか

人民網日本語版 2020年05月09日13:39

4月19日、米国ニューヨーク市のある病院で、患者を搬送する医療従事者(撮影・郭克)。

米国ニューヨーク市では、霊安室に遺体がひっきりなしに運び込まれ、遺体を包む袋がなくなって、シーツで遺体をくるむしかなくなっている。火葬場は24時間稼働が許可され、ニューヨークは新型コロナウイルス肺炎患者の遺体を無人島に埋葬している。治療費が高額であるため、保険に加入していない末端層の患者には負担することができない。(人民網特約評論員・人民網掲載)

わずか8週間で、米国の新型コロナウイルス感染による死者数は米軍のベトナム戦争での死者数の総和を上回った。政府の対応が不十分だったために生じた人道主義上の危機により、米国では悲劇が次々と繰り広げられている。

にもかかわらず、米国の政治屋たちは今、何をしているのだろうか?「つらくて夜も眠れない」トランプ大統領は、キャンプデービッドに週末を過ごしに行った。ポンペオ国務長官は、新型コロナウイルスの発生源が武漢ウイルス研究所だと証明する「大量の証拠」があると声を限りにわめきたてているが、何の証拠も示せていない。

米国では、感染者数が1人から100万人になるまで100日かからなかった。この100日間、米国の政治家は遅々として自宅待機要請を発令せず、新型コロナウイルスはインフルエンザほど深刻ではないと吹聴し、大規模な検査は延び延びになっている。トランプ大統領は感染状況の深刻さを知りながらそれを軽く扱い、「(死者数が)10万人未満であるということは、自分がまあよくやっているといえる」とまで発言しているほどだ。ポンペオ国務長官などは、人権のスローガンをわめきたてながら、一方では責任を中国になすりつけ、世界保健機関(WHO)への資金拠出を停止し、キューバやイランなどへの制裁措置に踏み切った。その彼らも自国の人道主義の危機を前にして黙り込んだものの、他国でさらに深刻な人道主義的危機を起こそうとしている。

米国人がアメリカ大陸に進出した「建国史」を振り返ってみれば、米国式人権を隠れ蓑にして、屍を累々と積み重ねるようなことを繰り返してきたことがすぐに分かる。北米の原住民だったネイティブアメリカンが白人に追いやられ、殺戮されたことがその証であり、シカゴ歴史博物館内に展示されている、米国の黒人奴隷が白人からこき使われ、搾取されたシーンがその証だ。また太平洋鉄道建設の際に伝わった「どの枕木の下にも中国人労働者の死体が埋まっている」というフレーズがその証であり、白人警察の暴力的な法執行に対する反対から始まった「黒人の命も大切」と訴える運動がその証だ。

歴史と現実の相互関連性は、米国式の「人権観」の真の意義が、他人の人権を奪って自らの貪欲を満たすことだという点をさらけ出している。

公正な道理は人々の心のなかにある。世界中の良識ある人であれば、命を無視する米国の政治家に「人権の衛兵」を自認する権利がないことを知っている。彼らは見事なうそをつき、罠を仕掛け、責任を人になすりつけ、ポリティカル・キャピタルを正しくない形で用いているが、「数万人以上にものぼる命が失われるのを目にして、良心は痛まないのか」という人間らしい心の奥底から発せられる最もシンプルな問いに答えることができずにいる。(編集AK)

「人民網日本語版」2020年5月9日

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