イージス・アショアの本土配備の断念という日本の決定が、アジア太平洋地域でミサイル迎撃網の構築を急ぐ米国の強い不満を招いたのは明らかだ。共同通信の6日付報道によると、日本政府がイージス・アショアの代替案としてミサイル防衛専用艦の建造を米国に伝えたことを、複数の日本政府関係者が明らかにした。(文:章節。環球時報掲載)
報道によると、防衛省はミサイル防衛専用艦を複数建造する計画だ。イージス・アショア導入計画ですでに調達した米国製SPY-7レーダー及びミサイル発射システムを搭載し、現役のイージス艦の性能よりも高い。だが、イージス・アショア導入の本来の目的の一つであるミサイル防衛任務における海上自衛隊の負担軽減が、ミサイル防衛専用艦では果たせないことは明らかだとも報道は指摘する。
環球時報の取材した中国の軍事専門家は「迎撃効果だけ見れば、ミサイル防衛専用艦はイージス・アショアよりいい。前者は機動的に配備し、最も迎撃に有利な場所で迎撃・探知を行うことができるからだ。しかも複数のミサイル防衛専用艦を順に配備して、各段階で迎撃することができる。また、ミサイル防衛専用艦は日本を狙ったミサイルを迎撃するだけでなく、配備を調整することで、他の方面へのミサイルを迎撃し、米国のミサイル防衛システムの最前哨となることもできる。この点から言って、迎撃効果はより高い」とした。その一方で「日本のミサイル防衛専用艦はコスト面の理由から、自衛能力が限定的になるかもしれない。高強度の作戦では、その単独存続可能性が問題となり、他の艦艇の保護を受けなければならず、実戦展開能力が限定的となる」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年9月7日