専門家「日本の潜水艦戦力増強の動向に警戒すべき」

人民網日本語版 2020年10月21日13:24
専門家「日本の潜水艦戦力増強の動向に警戒すべき」
日本の潜水艦「たいげい」

共同通信の報道によると、日本の次世代たいげい型ディーゼル・エレクトリック方式攻撃潜水艦の1番艦「たいげい」が三菱重工神戸造船所で順調に進水した。2022年3月に正式に就役する見通しだ。これにより日本海上自衛隊の潜水艦は22隻に達し、防衛省の定めた目標を基本的に達成した。(文:季澄。中国軍網掲載)

■潜水艦部隊の規模がほぼ整う

早くも2010年版『防衛計画の大綱』で、日本はいわゆる国益の保護と「来たり得る脅威への対処」を理由に、潜水艦の保有数を16隻から22隻に増やす方針を打ち出した。これについて防衛省は旧型を保持しつつ新型で補う戦略を取った。つまり、おやしお型潜水艦の就役期間を18年から24年に延長する一方で、そうりゅう型やたいげい型に代表される新型潜水艦の建造を加速した。「たいげい」は就役後、先に就役したおやしお型潜水艦10隻及びそうりゅう型潜水艦11隻と共に海上自衛隊の今後の潜水艦戦力の中核となる。

■新型艦は戦闘能力が向上

日本の公式データによると、新たに進水した「たいげい」は長さ84メートル、幅9.1メートルで、基準排水量は3000トンに達し、乗員70名体制。従来の鉛蓄電池に代わる全く新たなリチウムイオン電池を採用し、水中航行時間は現在そうりゅう型が保持する約2週間という記録を遥かに上回る。「たいげい」型の進水は、リチウムイオン電池技術がすでに比較的成熟し、大規模装備の潜水艦部隊の条件を満たすことを示している。

また、従来のディーゼル・エレクトリック方式潜水艦のシステムにあった様々な部品を取り払ったことで、「たいげい」は水中音響学的特徴がさらに減弱し、敵による監視や追跡の難度が高まった。

火力面では、そうりゅう型と同等の武器システムを搭載している。艦首に533mm魚雷発射管6門を装備し、米国のMk-37魚雷、日本の89式魚雷、AGM-84対艦ミサイル「ハープーン」の発射に用いる。搭載弾数は30発。

■今後の動向に警戒すべき

近年、日本は自国の潜水艦のアジア太平洋周辺海域における活動状況を度々大仰に公表している。例えば最近では海上自衛隊の潜水艦とヘリコプター母艦「かが」、護衛艦「いかづち」などによる特別派遣部隊がアジア太平洋の重要海域で合同演習を実施した後、ベトナム・カムラン湾に寄港した。

アナリストは、日本の主な戦略的企図として次の2つを指摘する。第1に、対潜演習を利用して、アジア太平洋の重要海域における自らのプレゼンスを強化し、空中、水上、水中の「全方位、立体式」介入を実現する。第2に、米国のインド太平洋戦略と連携して、海洋安全保障が牽引する形で、地域の重要国との防衛協力関係を格上げする。日本がベトナムと近く二国間の防衛装備品・技術移転協定に調印する見通しだと報じられた。合意が締結されれば、日本はベトナムに海上偵察・監視装備を輸出するかもしれない。すでに今年7月、日本はベトナムと調印した円借款協定に基づき、巡視船6隻(3億5000万ドル相当)の売却で合意した。

日本は潜水艦の建造と活動の動向を頻繁に公表すると同時に、アジア太平洋地域の関係国に対する抱き込みと支援を徐々に強めている。日本の地域戦略の意図に対して外部が疑念や懸念を強めるのは必至であり、アジア太平洋の海洋安全保障情勢もさらに大きな不確定性に直面する。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年10月21日

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