春の農繁期を迎えた湖南省益陽市富興村の約1万ムー(1ムーは約6.7アール)の稲栽培モデル田で、往復しながら耕す新型農機が、現地の大手農家である陳志強さんの今年の「新兵器」になった。中国新聞網が伝えた。
この定量石灰散布・耕うん一体型農機は特に見栄えがしないが、北斗測位システムとセンサーチップが内蔵されている。正確で定量の石灰散布と耕うんを同時に行い、土壌のpH値を上げ、効果的に稲の品質を高めることができる。
陳さんは「昨年使用した農機よりも効率が2倍以上になり、1日あたり500元(1元は約16.5円)余りの人件費を削減できる」と述べた。
陳さんと同じく、現代的な農機がもたらした便利さを満喫する大手農家がますます増えている。中国の稲の主要産地の一つとして、湖南省の田んぼに数多くの農機が導入され、同省の今年の301億5000万キログラムの食糧生産目標の達成を支えている。
中連農機スマート研究所で、エンジニアがスマート農機のソフトウェアシステムの丁寧な調整を行っていた。中連農機製の自動運転収穫機を例にすると、スマートセンサーとOSを搭載しており、画像により農作物の高さ、密度、倒伏などの状況をチェックできる。従来の稲刈取機のスピードを2割超上回り、1ムーあたり収穫量が30キログラム超増える。
中連農機スマート研究所の方小永所長は「5年またはより長時間内に、農業生産プロセス全体、農機、スマート農業サービスが、全プロセス、全フロー、全サイクルのスマート化とグリーン化を実現する」と述べた。
スマート農機の登場により、農機が植付け、管理、収穫の全作業を自動的に行う「無人農場」が徐々に現実化されていく。
長沙市望城新陽村にある「無人農場」は、今年4月に使用開始される見通しだ。複数種類のスマート農機、スマート灌漑システム、正確リモートセンシングモニタリングシステム、ビッグデータ管理センターが、農場の人件費を約7割、灌漑用水を2割超、肥料を5割超削減する。また施肥、農薬散布、病虫害対策などの農業生産プロセスをより細やかかつ効率的にすることができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月2日