中国の大学生、柑橘類の病害スピード検査「神器」を開発

人民網日本語版 2020年12月17日14:45

「1枚の小さな試験紙で、果樹園全体の柑橘類をカンキツグリーニング病から守ることができる」。天気が徐々に寒くなり、江西省南部産のネーブルオレンジが市場に大量に出回るシーズンになった。美味しいネーブルオレンジを食べられるのは、南開大学薬学院の学生チームでつくる「橙心橙意」(発音が「誠心誠意」と同じで、「橙」はオレンジのこと)病害検査チームのおかげだ。彼らが開発した柑橘類の病害スピード検査技術により、病害を果樹から極力遠ざけることができる。この技術は現在、江西省、雲南省、貴州省などで応用されており、現地の果物農家の直接的な経済的損失を数百万元(1元は約15.8円)取り戻している。中国青年網が伝えた。

「柑橘類のエイズ」と呼ばれるカンキツグリーニング病は往々にして猛威を振るい、伝染のスピードが極めて速く、通常4−5時間で果樹に感染する。しかも非常に狡猾で、潜伏期間が長く、感染すると果樹は3−5年の間に元気がない。だが果物農家は殺傷力の高いカンキツグリーニング病に対して為す術がない。治療薬がないため、果樹がひとたび感染すると直ちに切り倒して、なるべき早く損切りするしかない。さもなければさらに多くの果樹に感染が拡大し、より深刻な損失が生じるからだ。

果物農家によると、カンキツグリーニング病に見舞われる地域で深刻な損失が生じていた重要な原因は、従来のPCR検査ではスピーディでハイスループットの検査が困難だったことだ。

「橙心橙意」チームは2年を費やし、苗畑の稚苗、生産量が安定しているエリアの柑橘類果樹のカンキツグリーニング病、カンキツトリステザウイルス、タッターリーフウイルスを対象とする複数の新型検査製品を独自開発した。うち1種はすでに国家特許技術を出願済みのコロイド金検査試験紙だ。

チームのメンバーで、薬学院修士課程在学中の宋欣氏は「従来のPCR検査手段と比べると、我々の検査価格は1株あたり300元から5元に下がっており、検査にかかる時間は従来の5−6時間から20分に短縮されている。サンプリング検査率を100倍近く上げられる。果物農家は果樹園で低コストの大量検査が可能で、対策効果が大幅に上がった」と説明した。

「橙心橙意」チームと学院の教員らは昨年7月、改良後の第1世代検査製品を持ち、江西省南部の国家ネーブルオレンジ工学技術研究センターで実地試験を行った。同時にチーム、大学、現地政府、関連当局との共同推進により、「柑橘類カンキツグリーニング病総合検査プラン」が最終的に実施された。同年に一部郷鎮の果物農家423世帯を対象に無料で実地検査を実施し、果物農家の増産・増収の力になった。今や彼らのこの技術は江西省南部の複数の苗畑と約66.7ヘクタールに上るネーブルオレンジ果樹園で応用を模索しており、全国各地にも推進している。

チームは実践の過程において、国家重点実験室と国家ネーブルオレンジセンターの科学研究の優位性をよりどころに、政府、植物保護ステーション、苗畑、果物農家に向け、病気になった果樹を正確に見分ける検査プランを広めるサービススタイルを次第に形成した。彼らは将来的にこの検査プランを中国南方地域のさらに広い柑橘類栽培エリアで再現すると同時に、引き続き3種の感染症の同時検査・対策システムを構築し、その推進に努めたいとしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年12月17日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング