王毅国務委員兼外交部長(外相)は26日午後、米国のシャーマン国務副長官と天津で会談した。新華社が伝えた。
王部長は「現在、中米関係は深刻な困難と試練を抱えている。次の段階で衝突と対立へ向かうのか、それとも改善と発展を得るのか、米側は真剣に考え、正しい選択をする必要がある。シャーマン国務副長官の今回の訪中は中米接触・対話の一環であり、双方は継続的対話を通じて理解を増進し、誤解を解消し、誤った判断を防ぎ、より良く溝を管理・コントロールするべきだ」と指摘。
「米新政権は前政権の極端かつ間違った対中政策を全般的に継続し、絶えず中国の譲れぬ一線に挑戦し、中国に対する封じ込めと抑えつけを強化している。中国はこれに断固反対する。こうした問題が生じたのは、つまるところ米側の対中認識に問題が生じ、中国を最大のライバルと見なし、さらには敵とまで見なすようになり、中国の現代化プロセスの阻止と中断を企てているためだ。この企ては現在において実現不可能だし、将来においてはなおさらに実現不可能だ」とした。
王部長は「米側に明瞭かつ明確に告げたい。中国の発展と振興には大きな内生的原動力があり、それは歴史の進展・変化における必然的趨勢だ。中国の特色ある社会主義は中国の国情と需要に完全に合致しており、多大な成功をすでに収めているし、今後も引き続き成功していくだろう。中国共産党は中国人民と非常に密接な関係にあり、運命を共にしており、常に14億の中国人民の心からの支持を受けている。中華民族の偉大な復興はすでに不可逆の歴史的プロセスに入っており、いかなる勢力、いかなる国にも阻止できない。中国の各民族の人々が現代化へと向かうこともまた人類文明進歩の偉大なプロセスであり、いかなる勢力、いかなる国も阻止すべきでない」と強調。
また、「中国は引き続き平和的発展の道を歩み、互恵・ウィンウィンの開放戦略を遂行していく。強くなった国は必ず覇権を唱えるという古い道を歩むことは決してなく、米国を含む世界各国との共同発展と共同繁栄の実現を望んでいる。中国は第2次大戦以降の国際秩序を確立した国の1つであり、受益国の1つでもある。別の秩序を構築することはないし、その意図もない。中国は国連中心の国際体制を断固として維持し、国際法に基づく国際秩序を維持し、国連憲章の趣旨と原則を根幹とする国際関係の基本準則を維持していく」と述べた。
さらに、「中国の発展は、国民全体の幸福を図ることが目的だ。まさに習近平主席が指摘したように、国民のより良い生活への憧れが、我々の奮闘目標だ。中国の発展は米国への挑戦ではなく、米国に取って代わるためでもない。我々はかねてより米国との勝ち負けに興味はないし、中国の発展も米国の凋落を前提に築かれるものではない。我々がイデオロギーや発展モデルを『輸出』したことはない。どの国も自国の国情に合った発展の道を自ら探るべきだというのが、我々の基本的立場だからだ」とした。