昨年、中国の経済規模は110兆元(1元は約18.1円)に達し、一人当たり国内総生産(GDP)は1万2000ドル(1ドルは約114.5円)を上回る見通しで、世界銀行の高所得国水準に近づいた。これは中国にとって何を意味しているのだろうか?
17日に発表されたデータによると、21年の中国の経済規模は114兆4千万元となり、110兆元の大台を突破し、年平均レートで米ドルに換算すると17兆7千万ドルで世界2位となり、グローバル経済に占める割合は18%を超えるとみられる。一人当たりGDPは8万976元、同じく米ドルに換算すると1万2551ドルになる。21年の世界の一人当たりGDPは約1万2100ドルだった。2021年の中国の一人当たりGDPは世界平均を超えた。
国家統計局の寧吉喆局長は、「これは確かに象徴的な出来事だ。この1年、中国の経済規模と一人当たりGDPの水準が高まり続けたことは、中国の総合的国力と社会生産力、人々の生活水準がさらに向上したことを意味し、中国の発展基盤がさらに堅固になり、条件がさらに優れたものになり、原動力がさらに十分になったと同時に、世界の発展に中国として貢献したことも意味している」と述べた。
寧局長の説明によれば、過去1年間に中国の名目GDPは101兆元から約13兆元増えて114兆元に達した。この増加分を年平均レートで米ドル換算すると2兆ドルになり、世界の主要エコノミーの1年間の経済規模に相当する数字だ。人民元高の要素を考慮して2年の経済規模をそれぞれドル換算すると、増加額は3兆ドルにも達する。
また、中国の全ての工業と製造業の生産額はすでに十数年連続で世界のトップにある。物品貿易と外貨準備高でも世界一位であり、サービス貿易、対外投資、国内消費市場規模は世界二位となっている。
また寧局長は、「中国の社会生産力がさらに上昇した。主要工業・農業製品の生産量は引き続き世界トップレベルだった。2021年の食糧生産量は6500億キログラム以上になり、穀物生産量は世界一だった。粗鋼生産量は10億3千万トン、発電量は8兆1千億kWhで、いずれも世界一だ」とも述べた。
国民の生活レベルを見ると、消費構造を反映するエンゲル指数が低下した。21年の中国のエンゲル係数は前年比0.4ポイント低下して29.8%になった。
寧局長はこれと同時に、「中国経済が急成長を保ったことが、世界の経済成長を牽引した。20年の世界経済はマイナス成長だったが、中国経済はプラス成長を遂げ、世界を牽引する役割が非常に目を引いた。21年の世界の経済成長に対する中国の経済成長の寄与度は25%前後に達するだろう」と指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年1月18日