「中国の関係機関はこのほど、対外貿易と外資誘致、対外投資などのデータを発表し、2021年1-10月の経済情勢に関して報告した。」
▷消費市場の運営状況
1-10月の社会消費財小売総額は同14.9%増の35兆8511億元となり、2019年1-10月に比べて8.1%増だった。
10月の社会消費財小売総額は同4.9%増加し、成長率は前月を0.5p上回り、2年間の平均成長率は4.6%だった。このうち一定限度額以上の企業・機関の通信機器類、金銀ジュエリー類、文化・オフィス用品類の商品小売額は前年同期比でそれぞれ、34.8%、12.6%、11.5%増加した。
▷対外貿易の状況
税関の統計によれば、今年1-10月の輸出入額は前年同期比22.2%増、2019年同期比23.4%増の31兆6700億元(1元は約17.8円)だった。うち輸出は前年同期比22.5%増、19年同期比25%増の17兆4900億元、輸入は前年同期比21.8%増、19年同期比21.4%増の14兆1800億元で、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は前年同期比25.5%増の3兆3100億元の黒字だった。
10月の輸出入額は前年同期比17.8%増、前月比5.6%減、18年同期比23%増の3兆3400億元だった。うち輸出は前年同期比20.3%増、前月比2.1%減、19年同期比29%増の1兆9400億元、輸入は前年同期比14.5%増、前月比10%減、19年同期比15.6%増の1兆4千億元で、貿易収支は前年同期比38.4%増の5459億5千万元の黒字だった。
中国とASEAN、EU、米国などの主要貿易パートナーとの輸出入はいずれも増加した。
▷外資誘致の状況
1-10月の全国の実行ベース外資導入額は前年同期比17.8%増の9431億5千万元(1元は約17.9円、約16兆円)だった。
データを見ると、外資導入の構造が最適化を続けたことがわかる。産業別では、1-10月のサービス業の外資導入額は同20.3%増の7525億2千万元だった。ハイテク産業は同23.7%増、そのうちハイテクサービス業は同27.9%増、ハイテク製造業は同10%増だった。
投資元国を見ると、「一帯一路」(the Belt and Road)参加国からの実行ベース投資額は同30.7%増、ASEANからの投資額は同29.5%増だった。
地域分布を見ると、東部地域の外資導入額が同17.5%増、中部地域が同29.8%増、西部地域が同9%増だった。
▷関連データ
・10月はCPIが上昇しPPIが上昇幅拡大
10月は異常気象や一部商品の需給アンバランス、コスト上昇といった要因の総合的な影響により、CPIが上昇した。前月比で見ると、前月の横ばいから0.7%上昇に転じた。このうち食品価格は前月の0.7%低下が1.7%上昇に変わり、CPIを約0.31ポイント(p)押し上げた。これは主に野菜価格の上昇によるところが大きかった。前年同期比で見ると1.5%上昇となり、上昇幅は前月より0.8p拡大した。
試算では、10月の前年同期比1.5%上昇のうち、昨年の価格変動の波及効果による部分が約0.2pを占めた(前月は0p)。新たな価格上昇の影響は約1.3pを占め、前月比で0.6p拡大した。食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同期比で1.3%上昇し、上昇幅は前月より0.1p拡大した。
前月比で見ると、PPIは2.5%上昇し、上昇幅は前月比で1.3p拡大した。前年同期比では、PPIは13.5%上昇し、上昇幅は前月比で2.8p拡大した。
試算によると、10月PPI前年同期比上昇幅13.5%のうち、昨年の価格変動の波及効果による部分が約1.8pを占め、前月から横ばいだった。新たな価格上昇の影響は約11.7pを占め、前月比で2.8p拡大した。
(編集JZ)
「人民網日本語版」2021年11月30日