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寅年の春節(旧正月、2022年は2月1日)まであと1週間足らずとなり、正月用品の買い物や新年の贈り物の準備が日々のスケジュールの一大事になっている。「90後(1990年代生まれ)」や「95後(1995年から1999年生まれ)」が「正月用品の買い物の主導権」を握りつつある今、若者はどんなものを好んで購入するのだろうか。「瀟湘晨報」が伝えた。
正月用品における健康消費のトレンドが、正月用品を贈り物として選ぶ時の新たな基準により強く影響を与えている。これまでの「贈り物3大アイテム」はタバコ、酒類、お茶だったが、今年は「お正月の贈り物」のトレンドにも変化が起こり、花膠(魚の浮き袋)、干し貝柱、干しアワビなどがリストの「常連」になった。
ある栄養補給食品ブランドの関係責任者は、「来店するお客様の年代を見ると、若い人がどんどん増えている。よく購入される商品は、燕の巣などの単品の栄養補給食品で、売れ行きは上々だ。このほか高麗人参やナマコなどの伝統的な栄養補給食品も人気がある」と話した。
実際、正月用品の消費層が中年・青年層からZ世代へと広がり、「正月用品」という言葉にも新たな定義が加わった。一方で、正月用品の消費の観念が「機能の消費」から「品質の消費」へと徐々に変わり、ショート動画アプリ「快手」の2021年正月用品データをみると、正月用品の取引きの客単価が昨年に比べて大幅に上昇しており、正月用品に大金をはたく現象の背後に、商品の品質に対してより高い要求をするようになった消費者の姿が浮かび上がる。他方で、正月用品が持つ健康という要素も徐々に消費者の注目点になりつつある。
正月用品の商品設計では、おめでたい赤色、干支、福の字といった伝統文化の記号では若い消費者のニーズを満たすことが難しくなった。こうして多くのブランドが名所旧跡、博物館、アーティストといった文化界のビッグネームとのコラボにますます力を入れるようになった。第三者データ調査分析機関の艾媒諮詢の「2020-21年中国国潮経済発展専門テーマ研究報告」(国潮は中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)によると、調査に協力したネットユーザーで「国潮の商品を好んで消費する」と答えた人が、20年は62.0%、21年は55.2%に上ったという。
21年には河南衛星テレビの「敦煌飛天」などの番組が次々に話題をさらい、菓子メーカーの百草味が敦煌研究院とコラボしてナッツなどが入ったおやつギフトボックス「良品謝礼」を発売し、パッケージに敦煌莫高窟のモチーフを取り入れた。ある商業施設のスタッフは、「この敦煌飛天のコラボ商品は非常によく売れており、在庫はあとわずかしかない」と話した。
「祝祭日になると1.5キログラム太る」などと言われるように、多くの人がまもなく訪れる「お正月のご馳走を食べる機会」を前に体重増加を心配している。若い消費者は正月用品を選ぶ時にカロリー摂取をコントロールできる商品を選ぶ傾向がより強く、正月用品の陳列棚を見ると、少量パッケージの炭酸飲料、無糖やカロリーゼロの人工甘味料使用をうたった健康飲料が、一番目立つ場所に置かれている。
同時に、3Cデジタル製品(コンピューター、通信機器、電子製品)やスマート家電なども正月用品の新顔として人気上昇中で、若い消費者層が好んで買い求めている。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年1月27日