王毅国務委員兼外交部長(外相)は11日、メディアのインタビューに応じた。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。
「『南中国海における関係国の行動宣言(DOC)』の署名から今年で20年になる。DOCは南中国海情勢の安定化に、どのような役割を果たしたか」との質問に対し、王部長は「南中国海は中国とASEAN諸国の共通のふるさとであり、南中国海の平和・安定維持は各国の共通利益にかなう。長年にわたり、各国は大局に着眼し、南中国海問題を適切な位置に据え、溝や係争を有効に管理・コントロールし、南中国海の全般的安定を維持し、中国・ASEAN関係の発展のために望ましい環境を確保してきた」と指摘。
「2002年に中国とASEAN各国がカンボジアでDOCに署名したことは、今なお記憶に新しい。それから20年後、各国外相は再びプノンペンに集まり、DOCの精神に立ち返り、一致してDOCの一里塚的意義を高く評価し、DOCが南中国海の平和・安定維持、航行の自由と安全の確保にとって鍵となる役割を果たし、中国とASEANの政治的相互信頼を増進し、海洋関連の対話・協力を促進してきたとの認識を示した。我々は、DOC署名20周年記念行事を開催することで一致し、これについて首脳共同声明を発表して南中国海の平和・安定維持という共通の決意を示すことへの期待を表明した。我々は、年内に新たな成果をあげるべく『南中国海における行動規範(COC)』に関するオフライン協議を再開したことをともに高く評価する。我々は、COCをDOCのアップグレード版とし、COCが有効で、具体的内容に富み、国連海洋法条約を含む国際法と合致したものとなるようにし、溝の管理・コントロール、協力の推進及び南中国海の共同ガバナンスのために、ルール面からさらに力強い保障を与えることで一致した。中国とASEAN諸国は包括的な戦略的パートナーであり、20年間の調整とすり合わせを経て、南中国海問題をうまく処理する能力と自信と知恵を完全に備えている。中国はASEAN諸国と共に、DOCの原則を確固として守り、COC協議の推進を加速し、海洋関連の対話と協力を深め、南中国海問題の適切な処理の正しい方向性をしっかりと把握し、南中国海を平和の海、友情の海、協力の海にすることを望んでいる」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月12日