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セレモニー感満載の「七輪を囲んでお茶」が中国でブームに

人民網日本語版 2022年11月18日17:00

秋から冬へと移り変わり、寒さが増していくこの時期、ポカポカ陽気の午後に、友達と一緒に、お湯を沸かす七輪を囲み、おしゃべりをしながらお茶を飲んだり、写真を撮ったりするというのは、とても楽しい時間となるに違いない。中国で最近、「七輪を囲んでお茶」が瞬く間にブームとなっており、ネット上の話題をさらっている。そして、多くの若者が、茶道具を持参して、自然の美しい屋外やニュースタイルの中国茶館で、自ら火をおこして、お茶をいれ、ミカンを焼いたり、ヒマワリの種を食べたりしながら、友達と一緒に「七輪を囲んでお茶」をするのが、週末の新しい楽しみ方となっている。

中国で今、「七輪を囲んでお茶」がどれほどのブームとなっているのだろうか?あるショート動画プラットホームを見ると、「七輪を囲んでお茶」というトピックの動画再生回数が延べ4億8000万回に達している。ソーシャルコマースプラットフォーム「小紅書」では、「七輪を囲んでお茶」という話題の投稿が1万件以上で、閲覧回数は延べ1154万3000回に達している。微博(ウェイボー)では、「『七輪を囲んでお茶』すると秋のムードでいっぱいに」や「『七輪を囲んでお茶』は、新しい交流のスタイル?」を話題にして、たくさんのネットユーザーが議論を展開している。

実は「七輪を囲んでお茶」は唐の時代が起源

このように、ネット上で大きな話題となっている「七輪を囲んでお茶」だが、実際には今に始まったことではない。「お茶を煮出す」のは、中国の伝統的な茶文化で、唐・宋の時代に始まり、当時の人々は煮出したお茶を飲んでいた。茶葉は砕いて、小さな団子状にして乾燥させておき、煮出す際に削り取って、ショウガやミカンの皮、ハッカなどと一緒に煮出す。今年の夏に大ヒットしたドラマ「夢華録(A Dream of Splendor)」では、ヒロインの趙盼児が優雅な動作で茶を入れ、視聴者を魅了した。またそれがきっかけで、宋の時代の茶道美学がブームとなり、「夢華録」と同じタイプの「七輪を囲んでお茶」を売り文句にした商品もたくさん販売されている。

「七輪を囲んでお茶」が新しいレクリエーションに

ネットユーザーたちは「七輪を囲んでお茶」をテーマにした写真をたくさん投稿している。これらの写真はいずれもこだわりぬかれており、撮影場所のほとんどが古めかしい雰囲気を漂わせたニュースタイルの中国茶館や、屋外の芝生の上に置かれたテーブルとなっている。例えば木製のテーブルの上に七輪を置き、網の上には急須が置かれており、急須の横には、落花生や柿、ナツメ、サツマイモ、栗といった季節の食べ物のほか、お菓子や果物なども器にきれいに盛り付けられている。またあるネットユーザーは、テーブルの上に書道作品や扇子、灯明皿、油紙傘などを並べてきれいに飾りつけ、伝統的な雰囲気を演出している。そしてこれらの素材が並べられたテーブルのバックには、美しい景色が広がっている。このように「写真映えする」ということも「七輪を囲んでお茶」が大人気となっている主な理由となっている。

「健康的で体にいい」、「インタラクティブな交流向き」というのが、中国の若者の間で重要な消費ニーズとなっている中、「七輪を囲んでお茶」がブームとなり、ニュースタイルの中国茶館も次々と誕生している。「95後(1995-99年生まれ)」の教師・欣怡さんは取材に対して、「ニュースタイルの中国茶館は、シンプルで、さわやかな中国テイストの情緒が漂い、高級な茶道具やお菓子などを添えると、写真映えする。ここはとても快適な雰囲気で、友達と一緒におしゃべりするのにピッタリ。お茶によって、茶器や皿を変えてくれ、お菓子もとてもおいしいだけでなく、目で楽しむこともできる。試しに1回来ただけで、大好きになり、すぐに友達と一緒に来るようになった」と話した。

ニュースタイルの中国茶館「tea statement」の創始者である陳茜さんは取材に対して、「茶文化も、国潮(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)の一つ。今の若者がシンプルなお茶を楽しむだけでなく、一定の茶文化の知識も備えている点は、私たちにとっても驚きだった。何も加えていないシンプルなお茶は健康的で体にいいので、そのような理念も若者に好まれている」と説明する。

同時に、「七輪を囲んでお茶」が次第に新たな交流スタイルになっており、若者が数人で集まる時のニーズを満たしている。3人から5人ほどの友達と一緒に、七輪を囲んで、お菓子を食べながらおしゃべりをすると、楽しい息抜きの時間になるに違いない。「90後(90年代生まれ)」のホワイトカラー・李静さんは取材に対して、「道具を並べて、火をおこし、お茶を煮出して、飲むという全てがとても楽しい。自分たちのスタイルで『スローライフ』のムードを作り出し、友達と一緒に、お茶を飲みながらおしゃべりできる。『七輪を囲んでお茶』が、私たちの新しいレクリエーションとなっている」と話した。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月18日  

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