中国各地で吸入式新型コロナワクチン接種開始 最大の特徴とは?

人民網日本語版 2022年11月16日14:47

北京市の複数の区がこのほど、吸入式新型コロナウイルスワクチン(5型アデノウイルスベクター)の接種予約受付をスタートすると発表した。浙江省杭州市では14日に吸入式コロナワクチンの接種が始まり、同省で初めての吸入式ワクチン接種となった。これに先立ち、上海市では10月26日に吸入式コロナワクチン(同)の追加接種が始まっている。中国新聞網が伝えた。

吸入式新型コロナワクチンはどのようなワクチンか?

微信(WeChat)の「上海発布」アカウントが発信した情報によると、この吸入式新型コロナウイルスワクチン(同)は人体に無害なアデノウイルスベクターを利用し、新型コロナウイルスの表面にあるSタンパク質の情報をコードした遺伝物質を体内に入れるというもので、噴霧式吸入器(ネプライザー)を利用してワクチンを微小粒子状にし(エアロゾル化)、口から吸入して肺に吸い込み、粘膜免疫、液性免疫、細胞性免疫の3つの免疫を獲得しようとするものだ。

吸入式新型コロナワクチンの特徴は?

「北京石景山」アカウントが発信した情報によると、吸入式新型コロナワクチンは口から吸い込む方法で、エアロゾル化したワクチンを気道経由で最終的に肺まで送り込み、液性免疫と細胞性免疫を獲得すると同時に、気道の粘膜も免疫を獲得するようにする。そして気道の粘膜免疫は、感染を予防し感染経路を遮断する最も効果的な方法となる可能性が高い。

杭州市疾病予防抑制センター免疫予防所の劉艶所長は、「吸入式新型コロナウイルスワクチンは便利で時間がかからず、痛みを伴わないだけでなく、より重要なメリットは粘膜免疫の獲得ということにある。わかりやすく言えば、新型コロナワクチンを口から吸い込む方法により、エアロゾル化したワクチンが気道を通じて肺まで送られると、有機体が気道の表面に防御の盾となる抗体を形成し、抗体が新型コロナウイルスと結合して化合物を形成し、気道の粘膜を覆う線毛が働いて、この化合物を体外に排出する。つまり、粘膜免疫によって、ウイルスが体内に侵入するのを防ぐ最初の防御ラインが構築されるということだ」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年11月16日

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