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自習室にお金を使い、ストイックに勉強する中国の若者たち  

人民網日本語版 2022年11月11日13:10

ライト付きの仕切り付きテーブルに食事用テーブル、文房具、ロッカーなどが完備された「研習社」は、80後(1980年代生まれ)の陸文婷さんが江蘇省無錫市で経営している有料自習室だ。自習室内には44人分の座席が設けられており、ウォーターサーバーや電子レンジのほか、お茶やお菓子なども準備されている。中国新聞社が報じた。

陸さんは取材に対して、「大学院受験生はほぼ毎日来る。資格試験を受ける人は試験前といった特定の時期にやって来る。学生は主に冬休みと夏休みに来る。そして作家は確実に毎日来る」と説明し、「ほとんどのサラリーマンにとって、電子機器やエンターテインメントが大きな誘惑になる。自分の競争力を高めるためには『充電』が絶対に必要」と話す。

今年、中国全土の大学院受験生は500万人を超える見込みだ。大学院受験生や資格試験受験者が、快適に勉強ができる環境を必要としており、「有料自習室」という新たな業態が誕生している。

企業情報検索サイト「天眼査」の統計によると、中国全土に「有料自習室」関連の企業が3700社以上ある。ここ5年の間に発足した「有料自習室」関連企業が全体の90%を占めており、新興産業の属性が非常に強い。

「自習室にお金を払うのは、勉強に没頭できるから。自習室では、周りにいる人がみんな一生懸命勉強しており、『頑張っているのは自分だけではない』と感じることができる」など、取材に応えた人の多くは、「勉強するための雰囲気を共有できるなら、お金を払っても良い」と感じていた。

長江デルタ地域の経済は発展しており、高等教育機関や科学研究機関が集まっているため、自然と学生や労働者が集まって来る。そして、そこに住む多くの人が快適に「充電」できる環境のために、お金を出すことを厭わない。

生活サービスを提供するプラットフォーム「美団」の統計によると、長江デルタで有料自習室が最も多いのは上海で、年間成長率も最も高い。江蘇省を見ると、有料自習室が最も人気となっているのは、南京、蘇州、徐州、淮安、無錫で、25歳以下のユーザーが全体の40.4%を占めている。

また、シェア自習室市場は、三線都市や四線都市にまで広がりをみせている。

陸さんによると、「地方の小都市によっては、有料自習室人気が一層高まりを見せている場所もある。長江デルタの三線都市や四線都市は、自習室をオープンさせるハードルが低く、ニーズも高いため、ポテンシャルが大きい」という。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月11日

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