デカップリングと産業・サプライチェーン分断ではなく協力深化を

人民網日本語版 2023年02月02日15:09

近年、米国は「デカップリングと産業・サプライチェーンの分断」によって中国の発展プロセスを遅らせ、さらにはストップさせようと躍起になっている。経済・貿易面では、中国の対米輸出製品に対する追加関税を現在まで続けており、政治的目的から中国企業の対米投資を制限するだけでなく、米国企業にも対中投資を制限するよう働きかけ続けている。科学技術面では、中国のハイテク企業を政治的に叩くだけでなく、輸出規制を濫用し、いくつかの国々を威圧し、中国封じ込めの小集団を作っている。米側のやり方は市場ルールと国際経済・貿易秩序を深刻に破壊し、グローバルな産業チェーンとサプライチェーンの安定性を脅かし、世界経済の回復と発展を損なうものだ。(人民日報「鐘声」国際論評)

デカップリングを強行しても、得るよりも失うものが多くなるだけだろう。米側がゼロサムゲームの思考に固執し、頑なに貿易戦争を仕掛け、人為的に障壁を築いても、他国に損害を与え、自国にも不利益をもたらすことにしかならない。米国が一方的に仕掛けた貿易戦争によるコストの大部分を米国の企業と消費者が負担していることは、とうに研究により示されている。米国商工会議所(USCC)の発表した報告書によると、中国とのデカップリングは貿易・投資・サービス・工業面で米国の利益を深刻に脅かしており、対中投資を行っている米国企業はデカップリングのために毎年250億ドル(1ドルは約128.6円)の資本収益を損失していると見られ、これによる米国の国内総生産(GDP)の損失は最大5000億ドルにも達する。米国のある半導体企業は、新たな対中輸出規制は数10億ドルの収入の損失を招き、グローバルな競争力を維持するための研究開発資金を減少させると予測する。

米側は中国を封じ込め、抑圧するため、一国主義と保護主義を行った。それは世界経済にも損害をもたらしている。世界貿易機関(WTO)のイウェアラ事務局長は、「デカップリングと産業・サプライチェーンの分断」は世界経済と国際貿易の発展にとってマイナスだと指摘する。シンガポールの元外務次官は、米国と中国は共に世界システムにおける「重要かつ代替不能な」一部であり、デカップリングに対する最悪の懸念が現実のものとなった場合、米中両国と世界の経済にとってその代償は非常に高いものになるとの見方を示している。

中米両国の経済は深く融合しており、相手国の発展から利益を得ることができる。世界最大の2つの経済大国である中米は、協力を深めることで両国関係の発展を推進するべきだ。双方は互いに尊重し合い、相互利益を図り、大局に着眼して、双方間の協力に望ましい雰囲気と安定した関係をもたらすべきだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年2月2日

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