外交部(外務省)の13日の定例記者会見で、汪文斌報道官が福島原発汚染水海洋放出設備の試運転開始について質問に答えた。
【記者】日本の東京電力が12日から、福島原発汚染水の海洋放出設備の試運転を2週間の計画で開始したと報道された。日本メディアの分析では、日本政府は6月末に海洋放出の準備作業を完了するとともに、国際原子力機関(IAEA)タスクフォースが最終報告書を発表してから海洋放出を開始する。このことについて、中国側としてコメントは。
【汪報道官】日本政府が原発汚染水海洋放出設備の試運転を開始したことは、日本側が原発汚染水の海洋放出の一方的な強行へとまた一歩進んだことを意味する。日本の福島原発汚染水の海洋放出は全世界の海洋環境と人々の健康に関わり、日本一国の事ではない。日本側が国内外の強い反対を顧みず、原発汚染水の海洋放出の推進を強行することは、無責任であり、支持されない。
日本はこれまで、原発汚染水の海洋放出が安全で無害であることを証明できていない。日本側の発表したデータは、処理後の原発汚染水の70%近くが基準に達していないことをはっきりと示している。だが、日本側は「処理水」という言葉を使って原発汚染水の海洋放出による不確定なリスクの隠蔽を試みている。100万トンに上る原発汚染水の海洋放出は太平洋諸国の生態環境、食品の安全、人々の健康にどのような影響を与えるのか?日本側はこれまで十分な科学的証拠、データを示せていない。
中国側は日本側に対して、国際的義務を忠実に履行し、海洋放出計画の推進の強行を止め、海洋放出以外の処分案を十分に研究・論証し、原発汚染水をしっかりとした科学的で安全かつ透明性のある方法で処分するとともに、厳格な国際的監視を受け入れるよう強く促す。日本側が「覆水盆に返らず」の状況は作らず、直ちに足をとどめることを希望する。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年6月14日