この店は、岡田さんが10年に親から継いだ寿司屋だ。岡田さんはこの店を継いだ後も会社の仕事は辞めずに、副業として経営を続けている。出張や残業の日以外、岡田さんはほとんど毎日、退社後に店に足を運び、閉店後も他の従業員と一緒に掃除をしている。家に帰りつくのは夜11時で、土曜日は1日中店に出ている。そのような生活は既に9年続いているが、岡田さんは疲れを感じることなく、むしろ楽しんでいる。
「昼と夜では、全く畑違いの仕事をしていると、とても不思議な気分になる。副業があることで、身心ともにリフレッシュできている」と岡田さん。
岡田さんが副業として寿司屋を経営することを、会社も応援してくれている。そして、同僚たちもよく食事をしに店におとずれるのだという。岡田さんは取材に対して、「日本の多くの企業が依然として従業員の副業を禁じているが、バランスさえきちんと取っていれば、副業が本職の仕事に影響を及ぼすことはなく、自分のプラスのエネルギーが刺激されると思う」と話した。
「副業で経営に携わり、新しい人脈ができたほか、異なるスキルも身についた。それら経験やスキルは、本職の仕事にも役立っている」と岡田さん。
少子高齢化や人手不足が深刻になっているのを背景に、長年従業員の副業を禁止してきた日本の企業の間で解禁の動きが広がっている。働き方改革の一環として、日本政府也も18年から、企業の副業解禁を推進している。ある調査によると、日本の企業の2割が既に従業員の副業を認めている。しかし、副業が本職の仕事に影響を与えるのを懸念する企業はまだ多く、副業制度の大々的な普及にはまだ多くの課題をクリアしていく必要があると言える。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年3月18日