孔鉉佑外交副部長(外務次官)は10日、日本メディアの共同インタビューに応じ、中日関係、二国間交流・協力、朝鮮半島情勢などについて質問に答えた。
【記者】孔副部長が中国政府朝鮮半島問題特別代表を務めていた間に、朝鮮半島情勢と中朝関係にはどのような変化があったか。中国側は今後朝鮮半島問題でどのような役割を果すか。日本にどのような役割を期待するか。「条件を付けずに」朝鮮と首脳会談を行うとの日本の目標をどう見るか。
【孔氏】朝鮮半島問題はすでに長いこと引き延ばされており、情勢は繰り返し戦争の瀬戸際にまでいたりすらした。昨年以来、関係各国の互いの努力で、朝鮮半島情勢は緊張と対峙から緩和と対話へと変わり、政治的解決プロセスが再始動し、一歩一歩進展も得た。このプロセスにおいて、各国の相互関係も改善された。これは各国の共通利益にかない、国際社会から歓迎された。
ここしばらく、朝鮮半島和平交渉の歩みは多少減速しており、これについて様々な議論や解釈がある。われわれは、朝鮮半島問題は複雑に入り組んでおり、完全な解決には一定の時間が必要であり、一時的な障害や困難に直面するのは避けがたいことだと考える。われわれは、どんな問題に遭遇しても、朝鮮半島の平和という大きな方向性は逆転しておらず、対話と交渉が依然として関係国共通の意向であることに目を向ける必要がある。すでに得た成果を大切にし、向き合って進み、交渉を続けて成果を得る方針を堅持することが肝要だ。朝鮮半島問題は核問題だけでなく、解決のプロセスにおいては各国の理にかなった様々な懸念をバランスよく解決する必要がある。
朝鮮半島問題において、中国側は常に朝鮮半島の非核化実現、平和・安定の維持、対話と協議を通じた問題解決を堅持し、このために長年たゆまぬ努力をしてきた。情勢がどう変化しようとも、中国側はこらまで同様に、初心を忘れず、朝鮮半島の非核化と政治的解決のプロセスを後押しするために積極的かつ建設的な役割を発揮し、地域の恒久的平和を実現するためにプラスのエネルギーを捧げる。
中日は共に朝鮮半島の隣国だ。われわれは日朝双方が対話と意思疎通を強化し、互いの懸念を適切に解決し、関係正常化のために環境を整えることを支持する。朝鮮半島問題の政治的解決を後押しするために、日本側がしかるべき建設的役割を果すことを希望する。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年5月16日