専門家「米国に日韓紛争は解決できない」 (2)

人民網日本語版 2019年07月29日16:19

外交学院国際関係研究所の周永生教授は「トランプ氏が本心で表に出て仲裁するとは限らない。彼の言葉には隙がない。彼は米国が表に出て仲裁するには日韓両国がそう望むことが必要だとしているが、日本はまだそのような訴えをしていない。現時点で米国は一部高官を派遣したが、実質的目的については、状況を探り、各自の立場を把握するだけだ。だが、日韓の貿易紛争がエスカレートし続け、北東アジアにおける米国の利益が損なわれた場合は、米国は具体的な仲裁措置を取るかもしれない」と指摘する。

米国がどのような手段で仲裁するかについて、袁氏は「米国の利益にとっても最も有利なのは日韓両国間で仲裁役となり、適当に物事をまとめることだ。例えば韓国には日本との既存の合意を遵守し、過激な報復措置は取らないようにさせる。日本には制裁を緩和または終了させ、双方に新たな交渉を始めさせて、仲裁者としての米国の国際的地位をはっきりと示すことだ」と指摘する。

■仲裁しても完全な関係回復は困難

「日韓両国の衝突の根本的原因は経済面ではなく、第2次大戦後歴史の残した問題が解決されていないことにある」と袁氏は指摘する。「強制徴用された労働者と慰安婦への賠償問題で日韓は一致していない。日本はこうした問題はすでに賠償によって解決されており、韓国が前言を翻し、合意を破るのは受け入れられないと考えている。韓国はかつての侵略の事実に対して日本は認識も反省も不十分だと考えている。双方が引き下がらない中、歴史問題は次第に現実の政治問題へと変化してきた」。

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