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【イラストで知ろう!イマドキ中国】 中国における弁当

第16回

人民網日本語版 2020年04月30日13:43

武漢の都市封鎖も解除され、中国では企業の営業・操業再開がますます進んでいる。社員食堂やレストランではパーティションで区切ったり、人数制限をしたりと色々な対策をとってはいるものの、利用するのは不安という理由から、弁当を持参する会社員も増えている。今回は、そんな中国における弁当事情を紹介していこう。人民網が伝えた。

冷たいごはんは食べません!

日本では地域や学校によって異なるものの、幼稚園は弁当と給食、小学校は給食、中学、高校は再び弁当がメインとなり、大学生や会社員になっても弁当を持参する人も少なくない。日本では保温機能付きの弁当箱などもあるが、基本的に「冷めた」弁当を食べるのが普通だ。そのため日本人は小さい頃から、冷めてもおいしく食べられるおかずや、夏場などの暑い時期でも傷みにくい弁当、さらにはキャラ弁など栄養から彩りまで工夫を凝らした弁当などを食べて大きくなる。

一方の中国では幼稚園から高校、大学まで給食や学生食堂があるので、学生時代に弁当を持っていくことはほとんどない。また、「冷たいご飯を食べるのは胃に悪い」という考えが一般的だ。そのため、コンビニのおにぎりもサンドイッチも「温めますか?」と聞かれるし、職場には必ずと言っていいほど弁当などを温めるためのレンジがおかれている。また弁当箱もレンジ使用が可能なごっついガラス製であったり、保温タイプや温め機能付きの弁当箱まで登場しており、「ホカホカ」に対して強いこだわりがある。

弁当箱のサイズもビッグ!詰めるおかずも詰め方も大らか!

そもそも詰めるおかずのラインナップから異なり、大皿にドドーンと盛りつけられるような中国料理を弁当箱に詰めようとするのだから、弁当箱の仕様も日本と中国では当然違ってくる。日本の弁当箱は小さいスペースに仕切りなどを使い、様々なおかずをちまちまと隙間なく詰めていくが、中国の弁当箱には食べたい量の主食とおかずを詰めるためのサイズが求められ、その詰め方も「大陸的な大らかさ」を感じさせてくれる。

これはテイクアウトやデリバリーの弁当も同様で、中国料理の場合は、一応仕切りはあるものの、「おかずたちの主張」が半端ない。輸入症例対策の一環で、ホテルに集中隔離された人々に支給された弁当たちも日本人の目から見るとなかなか個性を放った弁当のラインナップになっている。

【番外編】中国における遠足や運動会などの弁当は?

弁当作りに力が入るのが遠足や運動会といったイベントだが、中国では弁当箱に詰めて持っていくよりもそのまま食べられるアイテムを組み合わせるという場合が多い。主食は中国北方エリアならマントウやパンなど小麦粉を使った食品、それに味付け卵やソーセージ、ザーサイといった「おかず」が脇を固め、水分補給と野菜という位置づけにキュウリの丸かじりが存在する。今ではデリバリーや観光地での外食産業も非常に発達しているため、選択肢は増えているが、こうした「王道アイテム」はまだまだ健在だ。

食堂とデリバリーの便利さには勝てない?

その安全さや健康志向から弁当作りをする人は増えてはいるものの、「夕食のおかずを多めに作って詰めるが、彩りや栄養バランスがいまいち」、「朝から色々おかずを作るのは面倒くさい」といった人や、「新型コロナが収束したら、弁当作りはやめて食堂で食べる」という人も少なくない。確かに中国の職場における食堂やデリバリーの便利さを考えるとこういった意見も仕方のないことなのかもしれない。(文・イラスト・玄番登史江、袁蒙)。

資料提供:崎田輝さん

イラストで知ろう!イマドキ中国

人民網ではもっと身近なスタイルで今どきの中国を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中国ってこんな国なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。

「人民網日本語版」2020年4月30日 

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