中国に汚名を着せるのは危険な「政治ウイルス」

人民網日本語版 2020年05月03日19:06

米国のジョンズ・ホプキンズ大学が発表した新型コロナウイルスの最新の統計データによると、米国の感染状況が最も深刻だという。中国国民は自分のことのように感じ、ひどく胸を痛めている。「世界は一つの地球村で、誰か一人が安全でないなら誰もが安全とはいえない」。中国ネットユーザーのコメントからうかがえる、力を尽くして支援の手をさしのべたいという気持ちは、人々の心を震わせ、人と人との間の温かい気持ちを伝えるものだ。(人民日報「鐘声」国際論評)

一方、米国の一部の政治屋の動きは、人々の強い怒りをかき立てる。人命は何よりも重要だが、政治屋の目には、生き別れ死に別れて流す涙も、運搬車にいっぱいに積まれて運ばれる遺体袋も、家の中で亡くなってだれにも発見されずにいる悲劇も、目下の急務ではないようだ。政治屋が最も関心を示すのは、この機会を利用してどうやって政治的なたくらみを実行しようかということ、自分が果たすべき責任をどうやって誰かに押しつけるかということだ。米メディアの評論によれば、感染症が大流行する中、一部の政治屋は2つのことに最も関心を寄せる。メディアのせいにすることと中国のせいにすることだ。米紙「ボストン・グローブ」はさらに鋭く、「彼らは感染症を予防・抑制するチャンスを逃すことで、米国人の血にまみれている」と報じた。

「中国に汚名を着せる」ことは国際正義に打撃を与える。中国の感染症対策のすべてのプロセスは公開され、その想像を絶する困難と苦しみは、誰もがその目で見てきたことであり、少数の者がみだりに攻撃をしかけて抹消することなど絶対にできない。国際連合のグテーレス事務総長は、「中国国民は当たり前の生活を犠牲にして全人類に貢献した」と心から述べた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は記者からの質問に答える中で、「中国の行動の速さ、規模の大きさは、世界でもまれに見るもの」との見方をたびたび示してきた。医学誌「ランセット」に最近発表された論文は、「新型肺炎が中国で急速に抑制されたことが深い印象を与え、他国にとっては心を鼓舞する模範になった」とした。中国はあらゆる代償を惜しまずに感染症と闘い、ウイルスの拡散・蔓延の抑制に成功し、多くの人々の命を救ったが、現在は一部の政治屋の勝手気ままな誹謗中傷、責任転嫁に直面している。道理はどこにあるのか。正義はどこにあるのか。

中国に汚名を着せることは命を救う良薬にはならない。新型肺炎が挑戦を投げかけるのは人類の生きる権利であり、健康であることの権利だ。今この時に、人々を救うことと責任を誰かに押しつけることとどちらが重要か、協力と嘲笑・罵倒とどちらが重要か、言わずとも明らかだ。しかし現実は人々を大いに驚かせた。米国の一部の政治屋はあらゆる手を尽くして感染症と闘い人々を救おうとはせず、魔法使いの呪いの呪文のような言葉を熱心に語り、これで人々の命を救えると考えている。米誌「アトランティック」ウェブ版に発表された文章によれば、「米政府は感染状況の初期に強力な予防・抑制措置を取らなかった。これが今、米国で感染症が大流行する最も大きな原因だ」という。ビル&メリンダ・ゲイツ財団のビル・ゲイツ氏は、「初めから、ウイルスが発生したどの国とも同じように、中国は多くの正確な行動を取ってきた」、「残念だったのは、米国はうまくやれるはずだったのに、実際には最悪の対応をしてしまったことだ」とはっきり述べた。

中国に汚名を着せることは世界の感染症との闘いに損害を与える。米国は世界一の経済強国、科学技術強国であり、豊かな経済力、強大な科学研究力、トップクラスの医療水準をもち、国内の感染症を力強く有効にコントロールすると同時に、より多くの国際的義務を引き受け、より多くの感染症予防・抑制の力が弱い国・地域を助けるはずだった。米国の一部の政治屋の愚かな動きは、感染症と闘うために協力しようとする世界の努力を破壊し、運命を共にしようとする共通認識を破壊し、互いに見守り助け合う「ホーム」を破壊するものだ。中国は常に人類運命共同体の理念を掲げ、できる範囲で各国を援助してきた。ロシアのプーチン大統領は、「中国は感染症が発生した国に速やかに支援の手をさしのべ、国際社会のために優れた模範を打ち立てた」と指摘した。

繰り返し中国を中傷しようとするその背後には、悪質な政治的動き、政治的たくらみがあることは、米国の各界から国際社会にまではっきりと見抜かれている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」は、「米国では、感染症への反応が政治的打算によって覆い隠されていることがままある」と指摘した。英国の王立国際問題研究所のジム・オニール会長は、「中国への非難は危険な注意力をそらす戦略」と題した論文の中で、「多くの国の政府にとって、中国に汚名を着せるのは国民の注意力をそらして自国の感染症対策の準備不足を覆い隠そうとする戦略だ。目下、世界で一番大事なことは感染症が引き起こした健康と経済の二重の打撃に対して全面的に協力・対応することだ。こうした非難の茶番劇は感染状況にとって何のメリットもなく、危機を内部に潜ませることになる」と指摘した。

危険な「政治ウイルス」に対しても、新型コロナウイルスに対するのと同じように世界が力を合わせて闘うことが必要だ。国際連合の少数民族問題の特別報告者のフェルナンド・ド・ヴァレンヌ氏は、「新型肺炎は健康の問題というだけでなく、嫌悪、排斥、憎悪の感情を増大させるウイルスだ。西側諸国の街角でマスクをつけたアジア系の人々がののしられたり、暴力をふるわれたりしているのが、その恐るべき証拠だ。科学誌「ネイチャー」に発表された文章は、「新型肺炎が発生してから、世界各地でアジア人が人種差別主義の攻撃対象になっており、数え切れない多くの人々が心身の健康と生きる手段を失った」と指摘した。

病気に直面して、挑発を繰り返し、デマをでっち上げて問題を引き起こすのか、それとも団結協力し、ともに現在の困難を乗り越えるのか。人類の歴史、生命、未来に対する道徳心と良心が問われている。もしも「政治ウイルス」が国際正義に打撃を与えるなら、米国の一部の政治屋がウイルスを政治的な武器とみなすなら、世界が受ける損失と苦痛は計り知れず、人類の歴史に暗黒の1ページを記すことになるのに疑問の余地はない。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年5月3日

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