WHOが「目を覚ませ」よう関係国に強く呼びかけ

人民網日本語版 2020年07月06日13:27

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの累計感染者数はすでに1100万人近く、死者数は52万人を超え、今なお世界全体の感染者数が大幅に増加している。だが感染状況が最も深刻な一部の国々は、感染対策に明らかに無頓着だ。これに対して、世界保健機関(WHO)は「目を覚まし」、必要な措置を講じて感染拡大を抑制するよう関係国に強く呼びかけた。これは間違いなく世界に共通する声でもある。新華社が伝えた。

WHOで緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏は先日ジュネーブでの記者会見で、「データは嘘をつかない」として、関係国に「目を覚ます」よう促した。世界は安全上の重大な脅威に直面し、人類の基本的生存権が侵害されている。

ライアン氏は「米州は世界で最も感染状況の深刻な地域であり、米国は感染状況の最も深刻な国だ。WHOのデータは、米国が一国だけで感染者数が272万人を超え、死者数が13万人近くに達し、世界全体の感染者数と死者数の4分の1強を占めていることをはっきりと示している」と直言してはばからなかった。

また「感染症が『神秘的に消滅』することはない。一部の国々の権力者が『無視』したからこそ、今日の状況がもたらされたのだ」と厳しく指摘した。

ライアン氏は事実を述べている。感染状況の深刻な一部の国々は経済活動の再開を急いでいるが、感染防止・抑制の必要性を十分に考慮していない。ある国では指導者が依然として「ウイルスはいつか自然に消滅するだろう」と喧伝し、各種の大規模な集会が依然開催されている。マスクの着用やソーシャル・ディスタンシングといった有効性が証明済みの感染対策がいまだに疑問視されている。こうした様々な事が、ウイルスの感染拡大を非常に容易にしている。

生命の安全は最も基本的な人権の1つであり、民衆がこの権利を最大限享受しているか否かは、その国の政府が国民のための政治を行っているか否かを検証する重要な基準だ。民衆にソーシャル・ディスタンシングや手洗いを促し、一人一人に対して検査、追跡、治療、隔離などの措置をしっかりと行い、民衆の生命の安全をしっかりと保障する。これは各国政府の防疫能力を検証するだけでなく、その良識を問うものだ。

現在、一部の国々は感染拡大が制御不能となる危険性に直面し、以前すでに感染拡大をほぼ抑制した一部の国々は「第2波」の脅威に直面している。この時期にWHOが「目を覚ます」よう呼びかけたのは、痛打の警告だ。感染状況を明確に認識し、科学的な感染防止・抑制に取り組み、狙いを定めた対策を講じ、過ちを他国になすりつけず、責任転嫁をしない。これは各国政府が自国民に対して尽くすべき義務だ。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年7月6日

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