中米は歴史から知恵を汲み取り、意見の相違に適切に対処すべき

人民網日本語版 2020年08月21日13:13

中米関係は国交樹立以来最も困難な時期にある。米国の一部の政治屋は様々な謬論を立て続けにぶち上げ、腹黒い魂胆を抱いて中国共産党と中国の政治制度を非難し、半世紀近くに及ぶ中米交流の歴史を意図的に歪曲し、かつ全面的に否定している。中国と中米関係に対する米側の誤った認識と悪辣な言動は、両国関係の一層の悪化を招く恐れがある。中米関係の歴史においては、誤った戦略判断が深刻な結果をもたらすことがあったが、双方は知恵と理性によって情勢の悪化を回避することが多かった。その中のいくつかの基本的経験は、現在もなお参考にする意義がある。(文:陶文钊・中国社会科学院栄誉学部委員、美国研究所研究員。人民日報掲載)

滞りのない意思疎通のチャンネルを維持する。現在、中米は新たな対話の開始を差し迫って必要としている。中米は様々な対話のチャンネルを利用し、双方の核心的利益や戦略的意図をオープンにして話し合うことができる。中国側が明確に表明しているように、中国側の対話の扉は開かれている。米側が望みさえすれば、中国側はいつでも各レベル、各分野の対話制度を再開できる。対話においては言い争いが起きるかもしれないが、双方が誠意をもって話し合うことが重要だ。遠く離れての宣伝合戦や一方的な非難は何の役にも立たぬだけでなく、新たな誤解を生む恐れもある。

理性的で客観的な姿勢を保つ。イデオロギーの色眼鏡をかけて物事を見ては決してならない。両国関係と国際情勢は複雑に入り組んでいる。常に理性的で冷静かつ客観的な姿勢を保って認識し、理解するのは決して容易なことではないが、不可能なことでもない。中米関係の正常化によって米国あるいは中国の社会制度やイデオロギーが変わることはなかったが、両国関係は困難や障害を克服して前向きに発展することができた。今日も両国は国際秩序やグローバル・ガバナンスなど根本的な問題について理性的かつ客観的に分析して、両国関係における様々な問題のイデオロギー化を避ける必要がある。

確かな方向性を持ちつつ、軌道修正の余地を残す。国交樹立後の41年間、中米関係は決して順風満帆に発展してきたわけではない。中米は度重なる困難や重大な曲折を経験したが、歴史的・大局的観点に立ち、意見の相違や摩擦をコントロールし、敏感な問題を適切に処理して、全体的に安定した関係発展の基調を維持することができた。突発的事件によって両国関係が打撃を受けた際には、事件への対応にも発言にも余地を残して、一層の緊張激化を回避してきた。双方は常に中米関係の正しい方向性を堅持し、共通の利益をしっかりと押さえる必要がある。引き続き意見の相違を建設的にコントロールし、中米間の3つの共同コミュニケの原則と精神を順守し、互いの核心的利益と重大な懸念を尊重する必要がある。

現在の国際情勢や中米関係の状況はかつてとは異なる。双方が直面する問題に大きな知恵をもって対処することが、より必要となっている。「中米は和すれば共に利し、争えば共に傷つく」という道理は終始変わらない。双方は歴史の経験から啓示を得て、両国関係を新たな基礎の上で再び安定させるべきだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年8月21日

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