米国がTikTokに取引迫る背景に「現代の海賊」の論理

人民網日本語版 2020年09月25日11:04

米国の一部の政治屋に強く迫られて、米国の関連企業はこのほど、中国企業バイトダンス傘下のインターネットプラットフォーム「TikTok」(ティックトック)との間でいわゆる「合意」に達したと発表した。この強制による取引が最終的にどんな結果になるかはまだわからない。だが、欲しいままに経済的覇権を振るい、手段を選ばずに私利私欲をむさぼるという米国の「現代の海賊」的論理が、世の人々の前にはっきり示されたといえる。新華社が伝えた。

米国の「海賊の論理」は、「『国家安全保障』の看板を掲げさえすれば、『狩猟』のターゲットをあらゆる手を使って追い詰めてよく、たとえその非難に真実の確かな証拠が存在せず、そのやり方が外部で広く反対されたとしても、追求をやめる必要はない」というものだ。米国はティックトックに取引を迫る過程で、こうした横暴で理不尽、かつ我を押し通そうとする政治的操作ばかりしていた。

米ニュースサイト「ビジネスインサイダー」をはじめ複数のメディアが指摘したところによると、米国はティックトックが米国国民の情報を盗み取り、国家安全保障に脅威を与えたと繰り返し非難しながら、いかなる証拠も見つけられていない。米誌「ワイアード」のルイーズ・マツァキス記者は踏み込んだ調査の後、「ティックトックのデータ収集行為は広告をベースとする企業としては特別なものではない」との結論を出した。米国の見方は荒唐無稽に過ぎるため、米国の伝統的盟友たちでさえこれに同調していない。ブルームバーグ社が伝えたドイツの政府関係者の話によると、ティックトックのアプリには国家安全保障に対して脅威になるような形跡は何もみられないという。

そして米国の「海賊の論理」は、「業界でトップを走り優位性を獲得した米国以外の国の企業は、必ず米国の手によってコントロールされなければならず、この目的を達成するためなら、米国は公認のルールを無視し、国家機構を濫用し、ターゲットに好きなように圧力をかけても構わない」というものだ。米国企業とティックトックがいわゆる「合意」に達した後、米国の少数の政治屋が、「米国企業はティックトックを完全に掌握しなければならない。そうでなければ合意の承認を拒否する」と騒ぎ始めた。こうした言論はまさに「海賊の論理」の典型的な表れだ。

このような論理は、米国が一貫して標榜してきた公平な競争の原則と市場経済の原則を否定し、国際経済貿易ルールに背き、米国の投資環境に対する世界の投資者の信頼感を損なうものだ。米国がこうした論理に従って取ってきた卑劣な行動は、人のものを無理矢理奪い取ることに他ならず、結局のところ他人を損ない自分をも損なうだけだ。グーグルのエリック・シュミット元最高経営責任者(CEO)は以前、取材に答える中で、「米国のティックトックに対する非難行為は、他国が米国の科学技術企業に対して同様の行動を取る場合の先例となってしまった」と警告した。

米国の「海賊の論理」をしっかり見てみれば、米国の強制下で展開されるティックトックをめぐる取引が決して純粋なビジネス協力ではないことがすぐにわかるだろう。ティックトックと米企業が達したいわゆる「合意」は、中国の国家安全保障と国家の利益、中国企業の長期的発展に損害を与えないことを保証するものでなければならない。米国が取り得る可能性のあるトラップ、扇動的行為、じりじりと追い詰めていくやり方に対し、警戒感を高めなければならない。

どの国も発展の優位性を独占する権力をもたないし、世界の中で独断専行し、覇権を握り、いじめ行為をし、横暴な振る舞いをすることはなおさらやってはならない。共に話し合い、共に建設し、共に分かち合うのが世界の発展の正しい方向性であって、米国の「現代の海賊」的論理の本質は弱肉強食のジャングルの法則であり、人心を得ることは決してない。このような論理に基づいて一方的にいじめのような行為をしても、決してうまくいくことはない。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年9月25日

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