オーストラリア軍当局は先日、今年11月実施の海軍合同演習「マラバール」に米日印と共に参加することを発表した。今回の演習はアラビア海とベンガル湾で実施される。豪国防省は軍事演習について、「インド太平洋地域の4つの主要な民主主義国家間の厚い信頼を示すとともに、『開かれた繁栄するインド太平洋地域』への4か国の支持を示すものになる」と公言した。人民日報海外版が伝えた。
米日豪印4か国の安保対話メカニズム「クアッド」の全構成国が「マラバール」に集結するのは2007年以来となり、外部は鋭意注視している。この軍事演習は米日豪印の軍事協力が具体的な一歩を踏み出したことを示すものであり、地域の安全保障情勢の不安定化要因と不確定要因が増すと分析される。
■「クアッド」は決して一枚岩ではない
「いわゆる『クアッド』に対して、米日豪印には各々戦略面で求めるものがある」と、中国社会科学院海疆シンクタンクのシニア・フェローである王暁鵬氏は分析する。
王氏によると、米日豪印が根本的利益において譲り合い、一致点を見出すのは困難であり、「クアッド」には重大な欠陥があり、堅固というわけではない。第1に、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への打撃を前に、米国は自らの経済も確保できず、ましてや同盟国への経済支援には程遠く、「クアッド」は経済的基盤を欠く。米国のいわゆる「自由で開かれたインド太平洋」という手管は同盟国にとって絵に描いた餅であり、各国を「米国の戦車」に引きずり込むのは困難だ。第2に、インドは現在まだ米国の軍事同盟国ではない。「クアッド」は実際の運用において2つの段階がある。まず米日豪が関係する議題について意思疎通を図り、その後インドがついて行くというものだ。「クアッド」が深まるほどに、インドは受動的になることが予想される。第3に、現在米国は一国主義的傾向を一段と強めている。その根本的な目的は、米国の海洋戦略及び世界戦略の高度化を深く推し進めるため、各国の戦略資源を囲い込むことだ。
■地域の安全保障上のリスクを高める
米日豪印は軍事活動を活発化し、インド太平洋地域で軍事力を誇示しており、いわゆる「クアッド」の構成国は、地域の安全保障にとって大きな脅威となりつつある。
王氏は、「現在、米印両国内の新型コロナ感染状況は楽観を許さない。いわゆる『クアッド』構成国は新型コロナをめぐる国際協力や国内対策に主要な力を向けず、反対に4か国軍事同盟について再三にわたり騒ぎたて、『インド太平洋版ミニNATO』という概念を宣伝し、ひたすら冷戦思考とゼロサムゲーム思考を堅持しており、平和と発展という時代の基調に相反するだけでなく、地域の安全保障情勢にさらなる不確定性と予測不能性をもたらしており、地域の紛争問題をさらに複雑化させ、拡大させる恐れがある。これに対して域内各国と国際社会は一段と警戒を高めるべきだ」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月27日
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