中国の専門家、「コロナ感染発生歴のある地域は再発生の可能性大」

人民網日本語版 2020年12月17日14:50

年の瀬を迎えているものの、新型コロナウイルス感染拡大の収束の目途は依然として立っていない。12月以降、中国でも多くの地域で国内症例や無症状感染者が確認されているほか、コールドチェーンで輸送される食品の外装から活性状態の新型コロナウイルスが検出されている。北京日報が報じた。

中国疾病予防管理センターの首席疫病学者の呉尊友氏は、「新型コロナウイルス感染対策が常態化している状況下での正常な現象」との見方を示した。

呉氏によると、こうした現象の原因は主に2つある。

1.冬は呼吸器感染症が流行しやすい季節であるため。新型コロナウイルスも呼吸器感染症であり、小規模な感染者が確認されるというのは、呼吸器感染症流行の特徴に合致している。

2.冬に入り、海外のほとんどの国で感染が急速に拡大しており、感染者数や汚染した物品が増加しているため。それにより中国の水際対策は、ヒトとモノ両方を対象に実施されており、大きな負担がかかっている。

呉氏は、「こうした世界的な背景の下、中国の多くの地域で散発的に感染者が確認されるというのは、感染対策が常態化されている状況下での正常な現象」と指摘する。

元旦、春節に向けた感染防止対策とは?

呉氏は、「無症状感染者の検査、発見に重点を置いて確実に実施するために、ハイリスクのグループを対象に定期的にPCR検査を行い、新型コロナウイルスに曝露した可能性のある人、感染した可能性があるものの症状が出ていない人をできるだけ早く発見しなければならない」と指摘する。

特にコールドチェーンで輸送される輸入物品や全ての輸入物品に関連する仕事に携わっている人を対象に、定期的にPCR検査を実施し、厳格に管理をして、結果をすぐに社会に公表することが、今年の冬から来年の春にかけてカギとなる感染防止対策になるという。

「元旦や春節(旧正月、来年は2月12日) が近づくにつれて、移動する人が増加する。しかし、移動する人の中に新型コロナウイルス感染者がいなければ、大規模拡散はあり得ないということは確かだ」と呉氏。

感染発生歴のある地域は再発生の可能性大

その他、呉氏は「これまでに新型コロナウイルス感染が発生したことがある地域は、冬に再び感染が発生する可能性が他の地域より高い。しかし、だからと言って他の地域では発生しないということではない。海外からヒトやモノが入ってくる地域ならどこでも、感染が発生する可能性がある」と注意を呼び掛けている。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年12月17日 

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング