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【中国キーワード】あらゆる産業に溶け込む5G、何をもたらすか?

丸わかり!中国キーワード

人民網日本語版 2020年12月24日15:44

これまでに建設・稼働した5G基地局は累計70万ヶ所を超え、接続する端末数は1億8千万台を超え、5Gスマートフォンの出荷台数は累計1億台を超えた……2019年に中国が正式に営業許可証を発行し、5Gが商用化されてから現在まで、すでに1年以上になる。5Gはまるで触媒のように、都市の暮らし、経済、社会に大きな化学反応をもたらした。

暮らしがより楽しく:VRヘルメットをかぶって化学実験

週末の朝9時ちょうどになると、デリバリー配達員が楚楚さんの家まで朝食を運んできた。楚楚さんは朝食を食べながら、5Gスマホで各種のニュースサイトやショート動画を次々チェックした。10時ちょうどになるとVR(仮想現実)ゴーグルをつけて、愛奇芸のVRプラットフォームにアクセスし、ソファーに寝転んでこのひとときを楽しんだ……。

湖北省武漢市の製造メーカーで働くエンジニアの楚楚さんは、いろいろな目新しいテクノロジーデバイスに夢中だ。今は家族も一緒になって、毎日5Gがもたらす「スマートライフ」を楽しんでいる。

湖北省では昨年10月31日に5Gが正式に商用化された。楚楚さんは1年前に気になる点が多かったという。たとえば5Gスマホは機種が少なすぎるとか、料金が高すぎるとか、電波が自宅をカバーしていないといった問題があった……それから1年後、発売された5G新機種は160種類を超え、料金は最大3割下がり、5Gネットワークは市・州をカバーした。さらに多くの人が楚楚さんと同じように5Gスマホを購入し、5Gパックに変更し、5Gの波に乗る楽しさを味わっている。

楚楚さんの息子はこれまで、学校であった目新しいことを父親と共有してきた。

息子の学校は5G+VRシミュレーション実験プラットフォームを立ち上げ、VRヘルメットをかぶり、コントローラを操作すれば、試験管、ビーカー、アルコールランプなどの器具を制御して、化学の実験が行えるようにした。非常に面白かった。

ネットワーク設備の充実により、人々の暮らしは「クラウド時代」に急速に突入した。新しい技術がライフスタイルの変化をもたらしたと同時に、さまざまなスマート応用も生み出した。

仕事がより楽に:スマホが製造ラインを「コントロール」

あらゆる物事がインターネットにつながる時代、変化は暮らしの中だけにとどまらない。

楚楚さんは昨年、会社でスマート化改良を行い、すべての製造ラインにモノのインターネット(IoT)のチップを搭載し、5Gネットワークと一体化することで、人と機械、機械と機械との間の「ミリ秒単位」の相互連動を実現した。

楚楚さんは、「今はスマホ1台あれば、製造ラインの状況をリアルタイムで把握できる。在庫の回転率、製品の合格率、生産効率などを把握できる。スマート化改良の後、当社の生産効率は向上し、人件費も削減できた」と話した。

インダストリアル・インターネット(産業のインターネット)と5Gが結びつき、大量のデバイスがネットに接続しクラウドにつながり、大量のデータがミリ秒単位で伝送され、より多くの業界や企業がデジタルを活用した高度化のチャンスをつかんだ。

EC分野では、5Gネットワークが伝送速度を引き上げ、ライブ配信が商業・小売の新たな業態になろうとしている。製造分野では、消費データを導入して潜在的ニーズをキャッチし、供給サイドのデジタル化変革はフレキシブル生産システム(FMS)の普及を加速させた……

現在、「5G+インダストリアル・インターネット」がスタート期から急速発展期へ転換する重要な段階にさしかかった。中国のインダストリアル・インターネットの応用は原材料、設備製造、消費財、エネルギー、医療など30を超える重点業界をカバーする。

浪潮集団の王洪添執行総裁は、「デジタル化へのモデル転換は今『選べる選択肢』から『回答しなければならない問題』に変わりつつある。当集団はインダストリアル・インターネットのプラットフォームの発展、ストレージ製品のシステム構築などを加速し、従来型業界のデジタル化による高度化のチャンスをつかまえ、より多くの新業態にサービスを提供していく」と述べた。

「G」が1つ増えてデジタル中国を加速

5Gは次世代情報技術の集積と代表であり、工業、交通、教育、医療など各業界・各産業の発展のよりどころとなる科学技術の土台だ。今年に入ってから、新型インフラ整備の加速推進をめぐる一連の措置が次々に打ち出された。5Gの大規模な応用にともない、デジタル中国建設の歩みが加速している。

工業・情報化部(省)の辛国斌副部長は、「ネットワーク建設で、私たちは適度に先を行き、『車』が『道路』の開通を待つのではなく、開通した『道路』で『車』が来るのを待つようにする。現在、5Gは建設発展の重要な段階に入り、基地局建設のペースは予想をはるかに上回る」と述べた。

同部のデータでは、中国は建設・稼働した5G基地局が累計70万ヶ所を超え、第1-3四半期(1-9月)には、超高精細動画、モバイルクラウド、VRなど個人の応用シーンが徐々に豊富になり、スマート技術はホームや自動運転などの垂直型産業での実践が深化を続けている。

中国情報通信研究院の劉多院長は、「5Gが産業の側面から科学技術の進歩をかき立て、経済の側面からモデル転換・高度化の新たな原動力を育成し、社会的側面から生活の新たなモデルを創造している。5Gユーザーの浸透率が上昇を続けるのにともない、5G関連のイノベーション型業務がこれから大幅に増加するだろう」と述べた。

現在、同部はデジタルインフラのコア技術と応用技術の協同での研究開発を加速・推進している。これから、5Gを共に建設し、共に分かち合い、異なるネットワークと接続することを加速・推進し、応用シーンをさらに豊富にし、商品の種類が豊富で、コストパフォーマンスの高い5G端末の市場への投入を促進し、5Gと各業界との応用ルートを切り開き、消費の促進、高度化へのサポート、経済発展の新たな原動力の育成などの各場面でスマート技術のポテンシャルをさらに顕在化させるという。(人民網日本語版論説員)

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「人民網日本語版」2020年12月24日

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