最近、春の寒さが続き、2022年冬季五輪張家口競技エリアの気温が氷点下に戻っている。記者は2月末、国家重点研究開発計画テクノロジー冬季五輪重大特定課題「コース環境構築及び観戦環境サポート技術研究」のチームが持続的に実地観測を行う現場を取材し、その研究開発の成果が寒冷環境下でも人の体感温度を10−15度上げることを確認した。これは冬季五輪の開催期間中、現場の観客とスタッフに効果的に暖かく快適なサポートを提供できることを意味する。科技日報が伝えた。
課題の責任者で、清華大学建築学院の曹彬准教授及びそのチームは2018年より、一連の基礎研究と設備の研究開発を展開している。ウインタースポーツ競技場の極端な寒冷条件下で、観客たちに比較的暖かく快適な観戦サポートを提供することで、観戦の体験を高めようと取り組んでいる。
曹氏によると、同チームは研究において、人体の熱調節を理論の基礎とし、マネキンを使い産熱と放熱のプロセスをシミュレートした。マネキンをさまざまな気象条件下に置き、各部位の表面温度と指標を分析することで、人の暖かく快適な状況を判断した。
暖かく快適なサポート措置の設計において、研究者はエアロゲル保温断熱材、フレキシブルグラフェン発熱材料、金属酸化物半導体発熱材料を含む新型機能材料の応用を重視した一方で、競技エリアの実際のシーンと観客の観戦行為を十分に考慮し、暖かく快適なサポート措置の形式に的を絞った革新的設計を行った。
例えば研究チームは防風、保温、加熱効果を兼ね備える高性能防寒加熱服を開発した。コートの全体的な保温性能を高めた上でさらに高度化させ、人体の腹部や腰などの部位に持続的かつ安定的な局部加熱を提供する。さらに研究者は観客席やその肘掛けなどの施設に加熱機能を巧みに導入した。実験データの分析により、上述した暖かく快適なサポート措置を講じると、人の体感温度が少なくとも10−15度上がることが分かった。同時にこれらの措置は即効性が高く、柔軟に調節でき、低コストといったメリットがある。
春節期間中、2022年冬季五輪テストイベントが張家口競技エリアで行われた。曹氏のチームはその研究開発成果の現場試験・検証を行った。その間、屋内を行き来する多くの職員が温度を十分快適に感じており、この実験が非常に有意義だとしていた。実際に現場の観客のほか、これらの成果は長時間にわたり屋外の寒い環境で働く警備員、記者、ボランティアなどに益をもたらす。暖かく快適なサポート措置が「雪中に炭を送る」ことになるのは間違いないだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月2日
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