中国国際消費財博覧会、なぜ海南省で開催?

人民網日本語版 2021年05月06日17:16

5月7日から10日まで、世界トップクラスの優れた消費財を集めた展示会——第1回中国国際消費財博覧会が、海南省海口市の海南国際エキシビションセンターで開催される。新華社が伝えた。

中国内外から2500を超えるブランドが集結し、70回を超える発表イベントで100種類ほどの新製品がお披露目され、出展製品は衣類・服飾品・カバン類、化粧品、食品・飲料品、ジュエリー・宝石など数十品目にわたる。中国国内の各省(区・市)も選りすぐりの国産品を次々に出展し、国内外のバイヤーを呼び込む。

ボアオ・アジアフォーラムに続き、中国内初の優れた消費財をテーマにした国家クラスの展示会が海南省で開催されるのはなぜか。

商務部(省)の王炳南副部長はこのほど取材に対し、「消費財博が海南で開催されるのは、自由貿易港政策の優位性を集結させ、世界的な人気を獲得し、数年間の育成期を経て、世界トップレベルの優れた消費財の博覧会に育てたいからだ」と説明した。

2020年6月1日、中国共産党中央委員会と国務院が通達した「海南自由貿易港建設全体案」が正式に発表され、海南省の国際観光消費センターの位置づけが明らかにされ、ここで消費財博を開催することが打ち出された。

世界の選りすぐりの消費財企業の中国市場進出の架け橋に

海南国際経済発展局の韓聖健局長は、「海南自由貿易港の特別な免税政策の基礎が、国際的な優良消費財の中国市場進出のための架け橋になり、海外企業の出展製品の輸送コストを効果的に引き下げ、より多くの世界最先端の製品が中国市場に次々進出するようになるだろう」と見ている。

海南島の離島免税政策が実施されて10年が経ち、免税対象製品の累計売上高は1千億元(1元は約16.9円)近くに達した。

国際観光消費センターの建設を支援するため、中央政府は20年7月1日、海南のより開放的で利便性の高い離島免税政策を打ち出し、免税店の質とレベルの向上を後押しし、より多くの免税店経営主体が離島免税市場の競争への参入を秩序よく誘導するとした。

海南省には現在、免税店経営主体が6社、免税店が10店舗あり、このうち1店舗は単体の免税店としては世界最大規模だ。離島旅客の1年間の1人あたり免税ショッピング限度額は11年に政策がスタートした当初は5千元だったが、その後10万元に引き上げられ、免税対象商品の種類も45種類に増えた。

韓氏は、「まもなく打ち出される島内住民を対象とした日用消費財の免税政策も加わって、海南島全体で多様な免税経営環境が構築されることになる。今後、ますます多くの国際的企業が消費財博のプラットフォームを利用して、それぞれの選りすぐりの消費財を海南の免税店で販売するようになり、海南省が海外の高級消費財が中国に進出する時の第一の選択地点になることを確信する」と述べた。

世界と中国の優れた消費財のためにグローバル市場進出のルートを構築

韓氏は、「私たちが国際的トップレベルブランドと交流してわかったことは、こうしたブランドが中国市場に照準を合わせているだけでなく、海南自由貿易港のもたらすチャンスにも照準を合わせていることだ。目下の新型コロナウイルス感染症の中、国際ブランドは中国市場が各ブランドの発展に力添えすることを願い、また海南自由貿易港が各ブランドの国際化発展にとって理想的な場所であると考えている」と述べた。

25年に海南島全体で関税ゼロが実現すると、海南自由貿易港は免税ショッピングと観光小売産業の天国になるものと期待される。「世界中の製品を買い、世界中の製品を売る」を実現することが、海南省の国際観光消費センター建設が担う重大な役割だ。

韓氏は、「消費財博に出展するすべての国際ブランドはこの時のために準備を進めて、第1回博覧会に参加する。このことは各ブランドの中国市場進出への決意と信頼感を物語るだけでなく、将来の海南自由貿易港のチャンスをつかまえるための準備でもある」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年5月6日

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